2009年03月10日

楽器を買い換えたような気分です

 キング先生から三週間に渡って『練習禁止令』を発令された私ですが、それをかなり忠実に守っておりました。で、その結果が、生まれて始めての『頭声』につながったわけです。

 あれから『練習禁止令』は解除されたものの、今度は『発声練習禁止令』が出ました。もちろん、きちんと『発声練習禁止令』は守っています。と言うか、怖くて発声練習などできません。

 と言うのも、その後、自宅に戻って、発表会に向けて「ああ、愛する人の」の音取りを始めたのですが、実は音を取っている自分の声に酔っております。いやあ、実に自分でもナルシスだなあ…と半分あきれているのですが、事実、音を取っている自分の声についつい聞き惚れてしまうのです。

 なんて言うのかなあ…、自画自賛モードで申し訳ないのですが、本当に歌声が美しく変わってしまいました。美しすぎて、うっとりしてます。いい年したオッサンが自分の声に聞き惚れているなんて、客観的に見ると、ゲロゲロで気持ち悪いのですが、仕方ありません。だって、美しいんだもの。

 ま、今までがひど過ぎたという事も、なきにしもあらずなのですが…ね。

 では、その声でバンバン歌っているかと言うと、そうではなく、むしろ逆で、あまり歌いたくないのです。と言うのも、この声の出し方に全然自信がないというか、どうやって声を出しているのか、今でも分かりません。自分の体の中で何が行われているかも分かりません。なので、ヘタな事をやって、声を失うのが怖くて、ロクに歌えません。とりあえず、音取りだけはやってますが、それ以外の歌を歌う気にはなれません。発声練習なんて、とんでもない話です。

 早く次のレッスンがやってきて、この声を少しでも自分のものにしたいと願っています。ああ、次の声楽レッスンが本当に待ち遠しいです。

 なんだろう。今までも毎日、歌が上手くなりたくて、努力をしたし、毎日毎日練習もしてきました。しかし、その練習量に比例して上達…するわけもなく、ただやみくもに練習を重ねていくだけで、ちっとも上達していないような気がしていました。それが最近の私の姿でした。

 ま、年をとってから趣味として始めたんだから、なかなか進歩しなくて当然。だいたい、音感もないし、ピアノも弾けないし、才能も素質もないんだから、こんなものと、達観しておりました。

 それが今回、三週間歌わなかったら、これだもん。びっくり。いきなり一つ上の階に上がったような気分です。すごいな。上達するって、こういうことなんだね。何となく、ダラダラと上達するというのもあるのだろうけれど、いきなりパーと目の前が開かれるように変わる上達というのもあるんだね。

 まるで、楽器を買い換えたような気分です。

 歌う事が楽しくて、でも操作が難しくて、こちらの意図通りに演奏できなくて(これは前から一緒か)、楽しいんだけれど、イライラして。なんか不思議な気分。

 変でしょ、そう、変なんです。そんな変な状態の私なんです。