2009年09月25日

私はトップテナー

 第九の練習に行ってきました。今回は、543〜590小節(リハーサル記号:M)と313〜333小節(K)と、男声合唱の410〜431小節をやりました。今回もたくさん注意されたし、色々な事を思ったので、それらについて書いてみます。

 まず「息が強いと声がもれる」「息が強いと声は鳴らない」。これはS先生のセリフですね。どこの合唱団でもそうでしょうが、みなさん真剣になって、思いっきり歌うわけですが、どうしてもお上手でない人は、息のコントロールが上手くありません。まあ、私も例外ではないわけですが…。ついつい、大きな声とか、高い音とかを出そうとして、息を強くしてしまいがちですが、そんな私たちを見て、S先生がおっしゃった事がこれ。正解ですよ。

 フルートで考えてみれば、フルートに息を吹き込みすぎれば、音がちゃんと鳴らないものだし、変な音が出ることもある。また、それだけ息を吹き込まないと音が出ないのは、明らかに音の出るポイントをハズしている事も多く、そんな人のフルートの音は息モレの音ばかりが目立ったりするわけで、それと全く同じことを歌でもやってしまうわけです。

 だから、息を弱くする…というのは間違いでしょうが、無駄な息は使わずに発声する、この線で歌っていきたいです。

 さらに、使う息は最小限にしつつ、その声を身体全体でどう響かせていくかが、次の課題となってきますが…それができれば、苦労はしないよね。

 それにしても、息の強い声の合唱というのは、やはり美しくなく「それでは合唱ではなく雑唱です」とS先生はジョークでおっしゃってましたが、雑唱とは言い得て妙な言葉ですね。私の中ではヒットしました(笑)。

 ドイツ語は日本語と違って、アクセントが強弱で表されます。ですから、自然とアクセントがある部分は強拍に、無い部分は弱拍に来るわけです(これは知ってました)が、さらにS先生がおっしゃるには、弱拍にはあいまい母音が来るそうです。ほー、言われてみれば、しごく納得、当たり前っちゃあ、そのとおりだけど、そんな事を意識したことがなかったので、ほーっと言った感じです。ならば、弱拍にある、あいまい母音をムリムリにはっきりと歌う必要もないんだな。

 マルカートの歌い方。カラヤンは「奈良の東大寺の鐘の音のように歌え」と言ったそうです。ゴオォォォーンって感じだね。なるほど、レガートでもなく、スタッカートでもなく、マルカートって、ああいう感じなんだね。よーく分かりました。

 私に限らず、テノールという種族は(ノドに力が入りすぎるため)音がぶら下がりがちになるようです。なので、S先生は、高い音のところに来ると、テノールの方を見ながら「音は上から取る!」とおっしゃってアクションをしますが、あれって、音を上から取るってのは、身体の動作としては、うなじを伸ばして歌うことなのかしら?って思いました。間違っているかもしれないけれど、なんかそんな気がします。少し研究してみようっと。

 さて、合唱をやっていると、どうにもこうにも音程の不安定な時があるわけで、今回のS先生はテノールの音程のアバウトさに我慢がならなかったようで、合唱練習中に、ついに“戦犯探し”を始めました。

 戦犯探し…簡単に言うと、一人一人歌わせてみて、誰がヘマな事をしているのか、明らかにする作業です。今回は、566小節の4拍目の Alle Menschen の Al- の音(Dです)が気に入らなかったらしく、そこを一人ずつ、ピアノをポーンと鳴らした後に歌わせてくださいました。

 いやあ、皆さん、ドッキドッキだったみたいです。いやあ、実に色々な音程のDが鳴ってました。寄せ集めのアマチュア合唱団ですからね。そんなモンでしょう。私ですか? 実は私はリラックスしすぎていて、自分の番に気がつかず「君の番だよ、君、君」と言われてしまいました(笑)。

 私は「響きが足りない!」と言われて、やり直しさせられました。合唱では、30〜50%程度のハーフヴォイスで歌っている私です。普通に歌っても、響きが足りない人なのに、これだけ小音量で歌えば、やはり響きは足りなくなりますね。むしろ、小音量で歌うのだから、響きを強めにしてというか、響きだけで歌うつもりで、臨んだ方がいいんじゃないかと反省しました。いやあ、今回の第九は、学ぶことが多いです。

 さて、最後は男声合唱です。第九には男声合唱のパートがあるので、時折、女声は早めにあがって、男声だけで練習する日がありますが、今回はその日でした。

 今回は最初だったので、まずはパート分けから。男声合唱は三部合唱で、本来はテノールを二つに分けて、トップテナーとセコンドテナーに分ければ、それで済むわけですが、元々少ないテノールを二つに分けてしまっては、ダメダメになってしまうので、テノールの低めの人とバスの高めの人を集めて、それでセコンドテナーにします。

 本人の希望優先でパート分けをしたのですが、バスの人はバランスよくバスに残る人と、セコンドテナーに移動する人とに分かれました。テノールは…意外なことにセコンドへ行きたがる人が結構いました。特にベテランさんで歌える人は、セコンド希望なんですね。トップ希望者は、実はさきほど戦犯探しの時に、色々な音程で歌っていた人ばかり(つまり新人さん中心ってわけ)、いいのか、それで、本当に(笑)。

 テノールって『高音命!』と言うか、『高音上等!』と言うか、多少外れてても高い声にチャレンジしたいというギャンブラーさんたちが多いと言うか、まあ、そういう種族なんですが、だからこそ「トップとセコンド、どっちに行く?」って聞かれると、テノール気質な人間は、周りを見ずに「トップ(はぁと)」って選択をするんだよなあ。

 おそらくキャリア積んだベテランになると、もう高い音も十分歌ってきたし、しんどい思いをする(高い音を出すのは、確かにしんどいです)のも、もう結構ってわけで、セコンドに行っちゃうのだろうと思います。

 私ですか? 私は別にベテランというわけではないし“セコンド”という言葉の響きがなんとなく(笑)イヤなので、トップテナーを希望しました。

 トップだと、一番高いところが、五線の上のソなんですが、これって、今まで散々苦労してきた音なんですが“今年はハーフヴォイスで歌う”と決めてやっていると、これが案外、ラクにいけるんですよ。高いところは、フルヴォイスでは、まだまだ博打っぽいところがある私ですが、ハーフヴォイスなら安全圏内だという事が分かりました。第九のテナーの最高音は、五線の上のラなんですが、ハーフヴォイスなら、この音も何とかなるかもしれない…そんな気がしてきました。音量・音質重視の独唱ではなく、音程・バランス重視の合唱では、ハーフヴォイスはなかなかの武器になるんじゃないかと思いました。

 次回の練習は、よんどころない理由でサボっちゃいます(笑)。あんまり、進まないで欲しいなあ…

posted by stone at 05:24| Comment(6) | TrackBack(0) | 合唱