2012年08月04日

吹奏楽コンクールに関わってきたよ

 ええと、私は吹奏楽部顧問なので、吹奏楽連盟の役員というモノになりました(笑)。別に“役員”と言っても、偉い人になったわけじゃなくて『大会運営の下っ端になった』って事です。なので、今回の記事は、先日行われた、吹奏楽コンクールの地区大会の様々な感想みたいなものを書きます。あ、もちろん、インサイダー情報の流出は無しよ(爆)。だって、オトナだもん。

 まず、コンクールの朝は早いです。そして、夜は遅いです。で、役員のセンセたちは、タフです。私はヘロヘロになりました(涙)。

 どの学校も、生徒たちは良い子たちばかりです。礼儀はしっかりしているし、団体行動は取れるし。ま、吹奏楽に限らず、真剣に部活をやっている子って、やはり人間として、きちんと芯を持っているなあ…って思います。コンクールのスケジュールって、結構、過密なんです。あの過密なスケジュールを、大した支障なく、スムーズに運営できるのは、出場する生徒たちの人間的な質の高さによるものでしょう。オトナの団体だと…なかなかそうは参りません(爆)。実に過密なスケジュールなのに、タイムテーブルどおりに進行したので、ビックリですよ。

 パーカッションなどの大型楽器の運搬は、やはり、どこの学校もトラックで運びます。しかし、参加校がたくさんなので、トラックが会場に横付けできる時間は決まっているし、それも短時間なので、トラックが入れ代わり立ち代わりして大型楽器(それも結構な数)の搬入搬出をしているのを見ていると、なんか感心しちゃいます。よく混乱を起こさないなあ…って不思議な気分になります。会場で見ていると、スムーズに進行しているように見えるけれど、ステージの裏は、結構な混雑ぶりです、でも不思議と修羅場にはなっていないんですよね。

 やはり、中学生と高校生では、演奏に歴然とした差があります。つまり、楽器のキャリアが三年未満と、三年以上では、こうも違うものかと思いました。もちろん、個々の生徒の力も違うのだろうけれど、tuttiが全然違うんですね。高校生の方が、キレが良いし、濁りが少ないです。これは、演奏キャリアの差もあるだろうけれど、カラダの大きさも関係しているんだろうなあって思いました。軍楽隊がルーツである吹奏楽ですから、元々、吹奏楽器なんてモノは、軍人さん向けに作られている楽器だからね。カラダが強ければ強いほど、良い音が出るってモンです。

 ちなみに、出場校は、その演奏規模に応じてA部門(55名以下)とB部門(30名以下)に別れます。A部門は、課題曲と自由曲の二曲を、B部門は自由曲のみを演奏します。一応書いておくと、普門館への道が続いているのはA部門だけです。B部門では全国大会には出場できません。なので、普門館へ行きたければ、大規模な吹奏楽部を持っている学校に進学しないといけないんですよ。小さな部がコツコツ頑張って全国大会を目指す…ってのは、野球マンガだとありますが、吹奏楽ではありえないんですね。ま、実際、野球も大規模な強豪校でないと、なかなか甲子園にはいけませんが…。

 演奏される曲目は、コンクール向けのテクニカルな曲が多かったです。吹奏楽曲と言われる、吹奏楽での演奏を念頭において作曲された、いわゆる現代曲が大半でした。部員たちの反応を見ていると、どの曲も、吹奏楽の世界においては有名曲のようです。一般の音楽ファンの私からすると、聞いたこともない、やたらと難解な曲ばかりで、正直、とても音楽を楽しめる感じではなかったです。なにしろ、どの曲もテクニック重視だし、テンポも早めだし、和音も現代音楽っぽい不思議な和音ばかりで、聞いていて「ああ、難しそうだなあ…」って感じの曲ばかりです。そんな曲を器用に演奏しているのを聞くと「上手いなあ…」とは思います。

 また吹奏楽と言うと、私の年代だと“ブラスバンド”って呼称される事からも分かるとおり、金管楽器アンサンブルの事ですが、今の吹奏楽は、ほぼデフォルトで、打楽器と木管楽器が加わってます。それどころか、コントラバス(弦楽器)も普通に入っているし、ピアノも使います。もう、なんでもアリって感じすらします。おそらく、ヴァイオリン、ビオラ、チェロ、シンセサイザーを使わない楽器編成なら、なんでも吹奏楽なのかもしれないなあって思いました。

 舞台裏にいると、勝ち進む学校は、演奏を聞かなくても分かります。だって、指揮者の目が血走っているもの。闘士むき出しって感じです。逆に、ほんわかとした指揮者の学校は、まず勝ち進めませんね。結局、コンクールって、子どもたちの争いのように見えるけれど、実際は指揮者同士の、オトナの戦いなんだなって感じました。上の大会にに勝ち進めるか否かは、子どもたちの努力は無視できませんが、それよりも、指揮者の力量の方が影響大きいかも…って思いました。

 それにしても、会場は宝塚かと思うほどに、ステージの上も、客席も女性だらけでした。どこを見渡しても、女女女…。実に女の花園と言うか、女たちの決闘場って感じでした。今や、吹奏楽って“女性の文化”なんだなって思いました。私がまだ子どもで、ブラバンにトラに行っていた頃は、まだまだ男女比は対等か、やや男が多かったくらいだったのに、いつのまにか、吹奏楽が女の子たちのモノになってました。ま、それを残念がるわけではありませんが、時の流れを感じます。

 あるお客さん(年配男性)が演奏の合間に言いました。「中学生でこんな演奏が出来るんだから、末恐ろしいねえ…」 また別のお客さん(年配女性)が言いました。「皆さん、プロになられる子たちばかりなんですねよ。さすがにお上手だわ…」 吹奏楽に関係していない、一般のお客さんの素直な感想だと思いました。実際、舞台で演奏している子たちの熱演は、そう思わせるほどのモノなんだけれど、あそこから将来プロになる子はどれくらいいるのかと言うと、ほとんどいないわけです。野球部で活躍したからと言って、プロ野球の選手には簡単になれない様に、吹奏楽部で頑張っていても、プロ奏者には簡単にはなれないわけです。でも、一般の観客は、そんな風には思わないんですね。

 コンクールですから、演奏が終わると、賞がいただけます。賞の種類は四つあります。上位の賞から書くと「金賞(推薦付き)」「金賞(推薦無し)「銀賞」「銅賞」です。そして、すべての参加校がこの四つのうち、いずれかの賞をいただけます。ですから、当然、それぞれの賞も複数の学校に与えられます。この事実は吹奏楽をやっていない人には知られていないんじゃないかな?

 「ウチの学校は、コンクールで銅賞をとってきたぞー!」と聞くと、普通の人は「銅賞! そりゃあすごいなあ!」と思うわけですが、実は銅賞って参加賞みたいなもので、順位的には(残念な事に)最下位なんです。

 ちなみに「金賞(推薦付き)」と「金賞(推薦無し)」の違いは、上の大会に行ける(県大会とかそういうヤツ。つまり“二回戦出場”って事です)のが“推薦付き”で、行けないのが“推薦無し”です。つまり、勝ち負けで言うと、勝ちは「金賞(推薦付き)」だけで、残りは負けです。金賞をいただいても、推薦されなければ、負けなんですね。この「金賞(推薦無し)」の事を、ウチの地域では『ダメ金』って言いますが、これは全国的に通用する言葉なのかな? どっちにしても、吹奏楽の賞って、吹奏楽をやっていない人間には分かりづらいシステムです。

 ウチの部ですか? はい、善戦むなしく負けましたよ。次は文化祭に向けて練習を開始します。

 ええと、コンクールって、実は見るのに、入場料がかかります。1回500円です。中学の部と高校の部は入れ替え制ですから、両方見たければ、それぞれ別に入場料を支払わないといけないし、コンクールは二日間行われますが、その日ごとに別に入場料を支払わないといけません。ウチの地区の場合、すべての出場校の演奏を聞こうと思ったら、入場料として合計で2000円支払わないといけません。大会運営にお金がかかるのは分かるけれど、アマチュアの、それも学生の演奏を聞くのにお金がかかるというのは(私も関係者なんだけれど)なんか解せない気分です。とは言え、無料開放したら、親の集団が押し寄せてくるんだろうから、チケットという、一種の歯止めが必要なのかもしれません。

 中学のコンクールは会場に入りきれないほどに、お客さんでギチギチになります。高校のコンクールは、会場でうたた寝ができるほどにスカスカです。この違いは、一体、何?

 まあ、とにかく、なんとも言えない、独特な雰囲気がコンクールにはありました。面白かったよ。

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posted by stone at 03:30| Comment(6) | 吹奏楽