2012年08月07日

声楽曲66連発の発表会に行ってきました

 お誘いを受けたので、BEEさんの発表会に行ってきました。

 BEEさんが歌われたのは、R.シュトラウスの「僕の頭の上に広げてくれ」と、ドニゼッティの歌劇“アンナ・ボレーナ”から「邪な二人」の二曲でした。歌そのものは、不勉強なので、よく知らない(ごめん)のですが、歌唱はいつものBEEさんの歌唱で、ご本人的には色々と悔いが残ったようですが、観客的には溜め息ものの絶唱でした。特にアリアの方は、私の周囲のお客さんたちも舞台に食いついてましたからね。なかなか素晴らしい歌唱だったと思います。

 BEEさんの武器は、その強いノドでしょうね。とにかく、声そのものがパワフルですし、高音はカツーンと響くし、なかなかその手のタイプのソプラノさんって、アマチュアでは珍しいですよ。それにしても、選曲がマニアック(笑)。でも、いい歌唱でした。ファッションの方は(ハズしていたら、ごめん)なんとなくアラビアンな感じがしました。ああいう衣裳も、とても素敵です。それと、BEEさんは単に歌うだけではなく、演技も付けながら歌っていましたね。やっぱり、オペラアリアは、たとえ演奏会形式であっても、若干の演技は必要ですよね。とりあえず、満足いたしました。
 
 
 さて、ここからは、発表会を見せていただいての、全般的な感想を書きます。

 出演者は約30名ほどで、お一人2曲前後歌いますので、全体では66曲、約5時間の発表会でした。まあ、私のようなアマチュア歌手のコンサートが好きな人間には、なかなかグッドなボリュームでした。その内容も、イタリア歌曲、ドイツ歌曲、ミュージカルソング、日本歌曲、カンツォーネ、オペレッタ、オペラアリアと多種多様に渡り、出演者も小学生から白髪の後期高齢者まで揃い、音程も怪しい方からプロかと思えるほどに見事な歌唱を繰り広げる方まで、実に幅広くて、見ていて楽しかった発表会でした。でも、やはり高校生から大学生の方々がメンバー的には多かったです。若い人が多いのは、いいですね。歌のレベルは、押し並べて、聞き応えのあるお上手な方々が多かったかなって印象です。アマチュア歌手としては、お上手な方が多かったかな。

 ちなみに、私はちょっと遅刻して、7曲目から聞きました。最初の6曲を聞き逃したので、ちょっぴり残念でした。でも60曲以上も聞いたわけだけれど、全然退屈しませんでした。

 そうそう、伴奏ピアニストさんもたくさん出演されていました。プログラムを見ますと、9名の方がピアノを弾いてますが…5時間もの発表会をお一人で弾くのは、そりゃあ無理ですよね(笑)。複数のピアニストさんで分担するのって、現実的だなあって思いました。

 それと一人で複数の曲を歌う方は、きちんとプログラムの中で、歌う順番を散らしていて、連続二曲を歌うという事はありませんでした。出入りの時間が余計にかかるけれど、歌う側のスタミナを考えると、歌う順番はプログラムの中に散らしてもらった方がいいですね。だって、大曲を連続して歌うのは、ツライでしょ?

 それにしても『選曲と緊張感』ってのは、アマチュア歌手にとっては、永遠の課題ですね。

 選曲は…どうしても舞台にあげる曲は、規模の大きな曲を選びたいし、ちょっと難しめの曲にしたいものです。問題は、その曲が本番までにきちんと仕上がるかって所でしょうね。おそらく間に合わなかった人と思われる方もいらっしゃいましたが、それってツライですね。私自身が、いつもそんな感じでしたから、そういう方には同情をします。やはり発表会に限らず、人前で歌う時は、きちんと自分の実力に見合ったレベルの曲を選曲したいものです。だって、難しい曲で撃沈するよりも、レベル相応の曲をきちんと歌った方がカッコいいし、自分でも満足できるじゃない。撃沈を繰り返して、失敗経験ばかりを積ませるのは、歌の上達という面から考えると、却って良くないと思います。

 緊張感は…練習ではきちんと歌えていたのに、本番では頭は真っ白、ノドも絞まって、日頃の実力の半分も出せなかった…ってパターンです。それって、見ていても分かります。「ああ、緊張で我を忘れているなあ…」って思えると、思わず「頑張れ!」と心の中で声援を送りますが…どうにもしてあげられないのが残念です。これは舞台慣れしてもらうしか手がないんでしょうね。

 歌っている時の手振りって、面白いですよね。演技をしながら歌っている人は問題ないのですが、そうでない人は、なかなか面白いですよ。

 例えば、右手をグルグル回しながら歌う人は、きっと、日頃から先生に「息を流し続けながら歌いなさい」って指導されているんだろうし、高音になると両手で何かを引っ張るようなしぐさをする人は「高い音はしっかりノドをひっぱりなさい」と注意されているんだろうなあって思うし、小さく指揮をしながら歌っている人は「リズムをしっかりとキープしなさい」って注意されているんだろうし…。まあ、無くて七癖ですからね。私も自分が気付かないだけで、きっと変な癖の一つや二つ、持っているんだろうなあ。

 そうそう、白髪のオジサマが「人知れぬ涙」を歌っていましたが、それを聞いた私は、軽い敗北感を感じました。聞けば、そのオジサマはバリトンなんだって。一応、バリトン用に、低めに転調してあるそうだけれど(私には音感が無いので、聞いただけじゃ分からないのよ:涙)、それにしても、なんかなあ『頑張れ自分』って感じになりました。バリトンさんでも歌っちゃう曲なんだから、テノールの自分はもっと頑張らないといけませんね。

 若いテノールさんが歌った、ベッリーニの「喜ばせてあげて」はいい曲でした。私もそのうち、歌ってみたいです。

 いつも余所の発表会に行くと、色々な事を感じ、学んでくる私でした。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 クラシックブログ 声楽へ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(4) | 声楽のエッセイ