2012年08月24日

Y門下の発表会を見てきました

 私の新しい声楽の先生である、Y先生の門下生たちの発表会が行われたので、見に行きました。

 場所は、横浜市内の駅そばのホールでした。実に足の便の良いホールです。足の便が良いだけでなく、ホールそのものは小ホールですが、なかなか良い感じで歌いやすそうなホールでした。

 三人の先生方の門下生たちの合同発表会という事でしたが、K先生が急逝されたため、残りのお二人で…と言うか、実質、Y先生がお一人で発表会を廻されていたようで、とても忙しそうでした。

 発表会は、K先生への黙祷から始まりました。

 観客は…数えてみたら、約150名ほどいたかな? 皆さん、中央のブロックに固まって座ったので、300席のホールなのに、すごくたくさん入っているような気分がしました。

 それにしても、門下が違うと、発表会も色々と形式が代わります。この門下の発表会の特徴は…出演する事への敷居が低い…という事かな? 実に門下の方々に、気軽な気分で発表会に出演できるような配慮がされています。

 例えば、舞台には譜面台が用意してあって、大半の出演者の方が、そこに譜面を置いて、ガッツリ見ながら歌っていました。つまり、暗譜をしなくても発表会に参加可能ってわけです。…たしかに、私などは『人前で歌うなら、暗譜は当然!』と思っている人ですが、ピアノや合唱の発表会だと“楽譜ガン見で演奏”なんて、よくある話で、そのノリなら、楽譜ガン見で、声楽の発表会もアリ…かな?

 もちろん、ちゃんと(笑)暗譜で歌う人もいたし、それどころか、自分専用のピアニストを連れて歌っている人もいたので、全員が楽譜をガン見しないと困るというレベルの方々ではなかったけれど、楽譜ガン見の人の方が多かったかな? まあ、実にレベル的に、ピンキリな方々がゴッチャ混ぜになっての発表会でした。

 色々な門下の声楽発表会を見てきましたが、どこも普通は“暗譜”をして舞台に臨むものなので、発表会が始まって、皆さんが譜面台を活用されるのを見て、ちょっとビックリしたのは、本音です。

 本当は暗譜してあるのだけれど、保険として楽譜を持って舞台に上がる…と言う話は、合唱関係者からよく聞く話です。でも、そんな場合でも、合唱の人の多くは、暗譜していても、目はしっかりと楽譜を見ているわけです。それは合唱だから、それで良いのですが、ソロの場合、保険として楽譜を持ち込むのは、どうかなって思いました。

 と言うのは、その保険を使わないで済むなら、何の問題もないのですが、保険を使わなければいけなくなった時、つまり、歌っている最中に、ちょっと次の言葉が思い浮かばない…なんて時に、保険としての楽譜を見るわけですが、ソロの場合、歌っている最中は楽譜を見ていないので、イザという時に楽譜に目をやっても、今どこを歌っているのか、分からない…でしょ? 実際、そんな感じで迷っている方がいらっしゃいました。だったら、最初から楽譜をガン見して歌うか、作詩する覚悟で譜面無しで行く、のどちらかがいいんじゃないかって思いました。ま、私なら“作詩”の方を選びます。と言うのも、楽譜を見ていたら、動けませんからね(笑)。

 次に気付いた点。出演者の方々の服装が…ピアノの発表会レベルでした。男性は、ほぼ全員がビジネス・スーツでした。蝶ネクタイの方はいなかったし、(ダークスーツの方はいたけれど)黒服を着ている人もいませんでした。女性も、ピアノの発表会レベルの服装の方が多かったです。でも、ちゃんとドレスを着ていた方もいらっしゃったし、それどころか曲によってドレスを着替える人もいたので、この点でも、ピンキリでした。

 声楽系の発表会は、どこも基本的に“着飾る”のが一般的ですが、着飾るために衣装を用意しないといけないとなると、ハードルを高く感じる人もいるので、たぶん、そういう方への配慮でしょうね。それでも女性は、着飾る喜びがあるわけだし、金銭的な余裕と機会があれば、ドレスアップも発表会の楽しみとなるでしょうが、男性の場合、着飾る事に喜びを感じる人は少なく、多くの人は「面倒だなあ…」とか「お金がかかって仕方がない…」って思うわけで、その部分をかまわなくてもいいなら、うれしいでしょうね。

 私は自前のタキシードを持っていますが、普通の方で、自前のタキシードや燕尾服を持っている人って、やっぱり限られているわけだから、もしもタキシードを着るならば、貸衣装って事になるわけで、それはやはり面倒ですものね。

 やはり「楽譜見てもいいよ」「服装もドレスを着なくていいよ」と言われるだけで、発表会出演のハードルって下がるだろうなあ…。

 あと、会場でのアナウンスも、開演前の注意とか休憩時間の案内、1ベル、2ベルと言ったモノは当然ありました。欠席者の説明もありました。しかし、出演者や曲目の紹介はありませんでした。他の部分のアナウンスがしっかりあるわけだから、これは意図的にアナウンスをしない…んでしょうね。「人前で名前を呼ばれるのはイヤだ、それなら発表会には出ない!」なんて人もいるのかもしれません。おそらく、そういう人への配慮なんでしょう。

 とにかく、出演者への配慮が色々となされていた、実に発表会らしい発表会でした。そもそも、声楽発表会であって、コンサートではないのだし、発表会なら、発表する人が主役なんだから、そういう発表会もアリなんだな…って思いました。
 
 
 で、そんな発表会でしたが、出演者は、予定では14名(少ない!)なのに、当日欠席が2名ほどいましたので、出演者はたったの12名。一人1〜2曲ずつ歌うので、全部で22曲。時間にすると、休憩入れて、約2時間。声楽発表会と言うと、どこも3時間オーバーってのが当たり前だから、実に小規模な発表会です。

 おまけに曲目が、かなりマニアックです。どこでも歌われる、割と有名な曲と言うと『オンブラ・マイ・フ』『歌に生き、恋に生き(トスカ)』『神よ平和を与えたまえ(運命の力)』『そはかの人か〜花から花へ(椿姫)』『パリを離れて(椿姫)』の5曲ぐらいで、後は、あまりよく知らない歌曲とか、聞いたこともないオペラのアリアとか、オペラは知っているけれど、あまり取り上げられないアリアとか二重唱とか…まあ、実に選曲がマニアックなんです。なんか、そういう意味では勉強になります。

 まあ、生徒さんも女性と男性がほぼ同数(これは珍しいよね)で、男性もテノールの方がお一人いらっしゃるだけで、後は全員バリトンですから、発表会の曲目も、バリトンソロとか、バリトンとソプラノのデュエットが多くなり、どうしてもマニアック(?)にならざるをえないという事情があったのだろうと思います。

 講師歌唱はありませんでしたが、先生方は、ご自分の生徒さんとの、二重唱がそれなりにあったので、観客的には、特に不満はありませんでした。

 受け付けで亡くなったK先生のCDが売られていたので購入しました。たぶん、この機会を逃したら、もうK先生のCDなんて買えないでしょうから。
 
 
 発表会は毎年やるそうなので、私も、たぶん、来年の今頃はこのステージに立って歌っているんだろうなあ…。

 しかし、一人で1〜2曲かあ。T先生の時は、軽い曲を2曲だったし、キング門下は、基本的に一人1曲(人によっては、二重唱を追加)程度だったけれと、Y門下は、大きな曲を1〜2曲やるようです。まあ、たぶん、私の場合、1つはソロで、もう1つは妻との二重唱って事になるんだろうね。そういう意味では、キング門下の時と、音楽の準備と言うか、負担は同じくらいでしょうね。

 あるいは、私のソロを2曲にして、妻の方を、ソロ1曲、二重唱1曲にして、そっちで二重唱を歌うというやり方もあるけれど、そうすると、私はソロ2曲と二重唱1曲で、結構大変になります。それとも、私もソロ1曲、二重唱1曲にして、妻も同じようにすると、私は実質、ソロ1曲と二重唱2曲になって、かなり大変になります。先日やったガラコンサート並の負担になるわけで、それは楽しいけれど、やっぱり大変ですね。

 1年も先の事を想像するなんて、やっぱり、私は、本番好きなんだな(爆)。今から、発表会で歌うのが楽しみです。

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posted by stone at 03:30| Comment(2) | 声楽のエッセイ