2013年06月14日

アルテ×、アルテス○、でも私は“アルテ”と呼び続けます(笑)

 実は、今回の記事は、昨日アップしたレッスン記事の続きだったりします(テヘっ!)。レッスン記事が長くなってしまったので、雑談部分だけを取り出してみました。
 
 
 ってわけで、一通りレッスンが終わったあと、先生に質問してみました。

 「このフルート教本、『アルテ』となってますが、よくネットなどでは『アルテス』と呼びますが、一体、どっちの名称が正しいのですか?」と尋ねてみました。

 答えは即座に「『アルテス』でしょ? みんな、そう言っているでしょ? 『アルテ』なんて言っている人、いないよ(ここにいますよ、目の前にいますよ)」

 (アルテの前書きの部分を開いて)「ここに『アルテ教則本』と書いてあるし、編著者自らが、確かにフランスでは『アルテス』だけれど、日本では『アルテ』と呼ぶから、本書を『アルテ』とします…って書いてますが…」

 「一体、いつの話だい?」

 「…(昭和35年?)…」とボソと言ってみました。ちなみに、昭和35年というのは、編著者である比田井さんが『アルテ』の前書きを書いた年ね。

 「安いから使っているけれど、この『アルテ』はホンモノとはだいぶ違うんだよ(だから、名称もいい加減なんでしょう)」

 「へえ〜。ホンモノは巻末にガリボルディが載っていないというのは知ってますが…」

 「あっちこっち違うのだけれど、一番大きな違いは、2巻になると、先生のパートが載っていないんだよ、デュエットの教本なのに、そのデュエットの一方のパートが載っていないって、ありえないでしょ? その載せなかった理由が『2巻になると、先生のパートが難しくなり、演奏に集中すると、生徒のミスを聞き逃す恐れがあるので、先生のパートは省略されました』って書いてあるわけだ。だけど、あの程度の楽譜が難しい? 生徒のミスを聞き逃す? そんな事、あるわけ無いでしょ?」と一喝されてました。

 確かに、姉様のレッスンを見ていると、先生と姉様の二重奏では、先生もやたらと難しそうなフレーズをヒャラヒャラヒャラ〜と吹いてますが、吹きながらも、しっかり姉様の指導をしてますからね。H先生的には、中級者用フルート教本であるアルテ2巻程度で“難しすぎて演奏しながらでは、生徒の指導が出来ない”なんて事は、ありえないでしょう。

 「だから、以前は、安いから生徒にはこいつ(黄色いアルテ)の2巻を買わせてたけれど、それには先生のパートが載っていないから、こっちはフランスの原著を買って、それで先生のパートを見て、合わせてレッスンしていたんだよ。フランスの原著っのが、すごく高くてね。高い上に、作りが粗雑だから、すぐに壊れてしまうんだよ。だから何冊も買い直したものだよ。その点、今はいいね。シンフォニアから、正しい『アルテス』が発売されているから、今は、フランスの原著ではなく、シンフォニア版を使ってレッスンをするんだよ」

 「へえ、じゃあ、私もアルテスの2巻はシンフォニアですか?」

 「まだまだ、だいぶ先の話だけれどね。そうそう、シンフォニアは、中味は良いのだけれど、版が小さくて見づらいのが欠点ですね」との事です。

 話はそこから更に脱線して、いかにフランスの楽譜が高いのかという話になりました(確かに、ソノリテとか見ると、無駄に高価ですね…)。おまけに、高いだけでなく、中味もヒドイというのです。なにしろ、最初から、あっちこっちミスだらけ(校訂がちゃんとしていない)だし、そのミスを全然直さないそうです。先生曰く、同じ輸入楽譜でも、アメリカのモノは安くて良いそうです。だから、彼らだってやればできるけれど、フランス人はそれをやらないだけ。それがフランス人の国民性ってやつかもしれない…との事でした。

 で、結局、一番いいのは、やっぱり日本の出版社から出されている楽譜なんだそうです。安いし、紙も製本もしっかりしているし、見やすいし、間違いもすぐに直してくれるし、校訂もしっかりしている(ただし、黄色いアルテは、フランスの楽譜並にダメなんだそうです)ので、日本製の楽譜が使っていて、一番安心できるんだそうです。

 …どうも、話を聞いていると、日本における、フルート関係の楽譜と、声楽関係の楽譜って、全然違うみたいですね。声楽関係だと、日本の楽譜は間違いだらけだし、その間違いを全然直してくれないし、そりゃあヒドイものです。私は、日本の楽譜の間違いを確認するためだけに、イタリアの楽譜を手元に置いてますからねえ。でも、日本の楽譜は、中身は間違いだらけでも、製本はいいし、紙もいいし、見やすいし、安いし、歌詞の訳や語注も付いているし、至れり尽くせりなので、使うわけなんだけれど、これで間違いがなければ、本当に最高だと思いますよ。

 そんな日本の楽譜会社でも、フルート関係だと、間違いを訂正するんだ…なんか、意外。それだけ、声楽よりもフルートの方が手間隙かけられる? つまり、フルートの方が声楽よりも楽譜が売れている? って事なのかな???

 閑話休題。とにかく『アルテ』って、正しくは『アルテス』と言うそうです。『アルテス』が正しい呼称ですが、このブログでは、これからも、あの黄色いフルート教本の事は『アルテ』と呼んでいきます。だって、あの本の編著者みずからが、この本は『アルテ教則本』と呼んでくれと、はっきり書いてありますからね。ですから、ジョセフ=アンリ・アルテスが書いたフルート教本を『アルテス』と呼んでも、日本の黄色い表紙のフルート教本は、あくまで『アルテ』なんです。そういう事なんです。いいじゃん、それで(笑)。

 それに『アルテス』と『アルテ』は、中身が結構違うそうだし(爆)。なら、名称が違っていても、かまわないでしょ(笑)。

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posted by stone at 03:30| Comment(19) | フルートのエッセイ