2017年01月09日

すとん前史 その6

 私が入団した合唱団は、当時は出来たばかりで、誰でもウェルカムな状態でした。なので、クラシック系の歌など歌ったことの無い私でも入れてもらえたのだと思います。ちなみにその合唱団は現在もありますが、現在ではそんなトーシローは入れてもらえないくらいに精力的に、結構ガチに活動しております。

 その合唱団には…約1年半ほどいました。ちょうど新曲のために新規団員を募集している所で入団し、その曲の演奏会まで在籍していたわけです。つまり1シーズン在団したって事になります。

 その団は、オーケストラ付きのクラシック系の合唱曲を演奏するという、クラシック音楽専門の合唱団でした。で、私が入団した当時に取り組んでいたのが、この曲です。私もこの曲でステージに上がったんですよ。

 モーツァルトの『大ミサ曲ハ短調』です。全部聞くと小一時間ぐらいしますので、注意してください。ポピュラー音楽しかやっていなくて、楽譜もロクに読めないような青年には荷が重い曲でしょ? だから私は、真面目に練習に参加し、一生懸命に勉強しました。

 当時は、クラシック系合唱曲の事なんか全然分からなかったし、楽譜もロクに読めなかった(バンドはやっていたけれど、ポピュラー音楽なんて楽譜読めなくても出来ちゃうからね)し、クラシック系の発声がなんなのかも分かっていませんでした。

 団から支給された音取りテープを暗記するまで聴き込んで耳コピで歌っていましたが、それでも大勢の人たちの中で歌うというのは、私には難事業でした。ほら、バンドじゃソロであれコーラスであれ、少人数で自分のパートを歌うわけで他人と合わせる必要はないし、自分の歌うパートは自分流に歌えば良いわけで、音楽として成り立っていれば、オリジナルと異なっていても、それは個性として認められるわけで、全然OKなわけだけれど、クラシック音楽は、そんなモンじゃないわけです。とにかく楽譜通りに歌わないといけないわけで、それがユルユルのポピュラー音楽上がりの青年には厳しかったのでした。

 私はいつも(勉強のために率先して)指揮者のすぐそばで歌っていましたので、結構、手厳しく指導されました。懐かしい思い出だし、今でも感謝です。

 まあ、今思うと、当時の私は、とんでもなくでたらめな歌を歌っていたと思いますが、当時の私の発声なんて蚊の鳴くような声だったし、マイク前提の歌しか歌えなかったわけだから、たかが知れているわけで、大勢の中で歌えば、客席に聞こえることは無かったわけで、私が何をしようと、迷惑もさほどはかけていなかったと思います。ですから当時の私は“向学心溢れる(けれど下手っぴな)団費納入者”って立場だったと思います。とにかく『今は下手でも若いから…』という事で見逃してもらえたのだと思います。

 それに今では高齢者となってしまった団の幹部の方々も、当時はまだ中年〜初老ぐらいの年齢で、血気盛んでしたし、新人育成にも力が入っていた…というのもあります。

 私は、この団で真剣に合唱を学びました。合唱団での活動と平行して、第九の合唱をやったり、某プロ歌手(ってか、チェリッシュ)のバックコーラス(市民の皆さんと歌いましょうって企画でした)をやったり、市役所のロビーコンサートに参加して歌ったり…と、かなり充実した合唱ライフを過ごしていました。

 と言う訳で、私がチェリッシュのステージの後ろの方の隅っこで歌わせてもらったのは、昭和の大ヒット曲でした。

 「てんとう虫のサンバ」ってすごくヒットしたんだよ。最近はこの曲を耳にする事はほとんど無いので、若い人には想像つかないでしょうが、ホントのホントに大ヒット曲でした。この曲って、当時の老若男女のほぼ全員が知っていたし、口ずさんでいた曲なんですよ。

 さて閑話休題。真面目にやればやるほど、自分の下手くそさと基礎力の無さを実感した私でした。考えてみれば、他の団員さんたちは…若い人はたいてい中学高校大学の合唱部上がりだったり、中年以上の人は音楽喫茶から流れてきた人たちばかりで、私のような基礎のない、遊びでバンドをやっていたような素人は珍しかったわけです。

 だから私、たくさんの事を真剣に学びましたし、多くの指導者の方々、団員の方々にお世話になりました。今でもその時の感謝を忘れていません。

 この合唱団で1シーズン歌ってみて、更に自分自身を鍛える必要を感じて、もっともっと学ばなければならないと考えたわけです。

 でまあ、このままこの団にいて良いものかと考えたわけです。毎週の練習にはきっちり参加して、真面目に取り組んではいたものの、それで上達できるのか? それで周りの人たちと同じレベルまで歌唱力が向上するだろうか? あるいは歌唱力が向上するにしても、長い時間かかってしまうのではないか?…などと考えたわけです。

 そこで、合唱団を一度辞めて、自分なりに次のステップに行く事にしたのです。それは、個人レッスンです。合唱団の中で自分を鍛えていくのも悪くはないけれど、それよりも個人レッスンを受けて、自分の欠点を集中してみっちりと治そう。そして個人としての歌唱力を上げていこう。自分に投資していこう…と考えたわけです。

 ほら、いつもの前向きな私でしょ?

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posted by stone at 03:30| Comment(4) | その他