2019年08月05日

森麻季氏のコンサートに行ってきました

 長々とお休みをいただき感謝です。本日からブログを再開したいと思います。

 さて、先日、当地に当代トップクラスのソプラノ、森麻季氏がやってきました。当然、当地のプロ・アマ問わず、声楽&合唱関係者たちがずずずいーと集まった事は言を待ちません。とにかく、知った顔があっちこっちで見受けられました。それくらい、当地の声楽&合唱関係者にとっては、大型“祭り”となりました。

 ま、都会なら(極端な話)割と頻繁に見られるレベルのコンサートであっても、地方都市在住者にとって、めったに無い奇跡のコンサートだったりするわけです。東京の平日の夜のコンサートにホイホイと出かけられる人はともかく、平日は仕事に束縛されていたり、金銭的or時間的な余裕が無い人だと、ビッグネームの休日での地元コンサート開催って本当にありがたいのです。私だって、仕事を終えてから東京に行くのは無理だし、休日であっても東京のコンサートホールまで片道2時間近くかけて出かけるよりも、徒歩10分の地元のホールでやってくれれば、本当に助かります(それに地元開催の方が、同じ内容のコンサートでも確実に安価だしね)

 セットリストは以下の通りでした。

グノー「宝石の歌」〜歌劇「ファウスト」より
  [ピアノ曲]
山田耕筰「からたちの花」
久石譲「スタンド・アロン」
ビゼー「何を恐れることがありましょう」〜歌劇「カルメン」より
  [ピアノ曲]
グレトリ「私は鎖を断ち切る」〜歌劇「嫉妬深い恋人」より
  [休憩]
マイアベーア「影の歌」〜歌劇「ディノラー」より
フォーレ「月の光」
フォーレ「夢のあとに」
  [ピアノ曲]
シャルパンティエ「その日から」〜歌劇「ルイーズ」より
フォーレ「リディア」
ショーソン「蜂すずめ」
  [ピアノ曲]
グノー「私は夢に生きたい」〜歌劇「ロミオとジュリエット」より
  [以下、アンコール]
越谷逹之助「初恋」
ヘンデル「涙の流れるままに」〜歌劇「リナルド」より

 コンサートの感想としては…休憩代わりのピアノ曲が多かったなあって思いました。お客さんたちは声楽ファンばかりで、ピアノ曲には興味がないと見えて、森氏が歌っている時は、まあまあ静かなのですが、ピアノ曲になると、一斉に手荷物等をゴソゴソし始めるわけで、いやあ実に興味の無さがあからさまでした。都会なら、そんな事はないけれど、地方都市だと、そのあたり無作法な人も多いからね(溜息)。歌手にとって、コンサートの最中に適当に休憩を取る必要があるのは理解するけれど、私的には共演者にピアニストだけでなく、男性歌手も加えて、デュエットもしつつも、休憩時間として男性歌手に歌わせてもいいのではないかと思いました。男性歌手(特に若くてイケメンなら)が歌っていれば、客の大半を占めるお姉様方も静かにしてくれると思うんだよね。

 さて、肝心な森氏の歌唱は、実に素晴らしかったです。コンサート開始時こそ、ちょっと声が出ていない印象でしたが、最初の2〜3曲を歌った後は、すぐに本調子になったようで、十分に楽しませていただきました。それにしても、ほんと、穴のない、実に見事な歌唱であると感服しました。

 あえて言えば問題は、やはりお客さんの側の問題が山積みであって、森氏が歌っていても、平気で咳や咳払いをする人がいて、肝心なところがそれらの騒音でかき消されてしまうこともたびたびあり、都会のコンサートではありえないなあ…とちょっぴり残念な気分にさせられました。私の隣に座っていたお姉さまなどは、常に独り言を言っていて、感動しているのか、休みなく「うーー」とか「あーー」とか言っているだけなく、ピアノの感想の時に「今日のコンサートに来てよかったわ…」というご感想を述べたり、森氏の歌に合わせて鼻歌を歌われたり、コンサートを楽しんでいるのはよく分かりましたが、そりゃあとてもとても私の集中力を削いでくださいました(涙)。ちなみに妻の隣に座っていた方は森氏の同業者の方だったようで、一曲歌い終わるたびに辛口のコメントを友人さんとしていたそうです。コンサートを純粋に楽しめないのなら、来なきゃいいのに…。

 とにかく、コンサートそのものは素晴らしかったのですが、あれこれ雑音が多すぎて…オペラ公演とかテノール歌手のコンサートでは、そういう事ってあまりないのですが、やはり女性歌手のコンサートって事で、お客さんたちもあれこれこじらせちゃうのかもしれません。女の敵は女…ってヤツでしょうか? もっと素直にコンサートを楽しませて欲しいと切実に思ったものです。

蛇足 アンコールは2曲しか書かれていませんが、実際、2曲で終わりました。私が思うに、3曲目が用意されていたのかもしれませんが、「涙の流れるままに」を歌い終えた途端、会場のお姉様方が速攻で帰り支度をし始めたので、まだ会場も暗いのに、そのままコンサートが終わってしまいました。会場が明るくなるまで、結構な時間がありました。暗い中でも、我先に帰り始めちゃったんです。みんなそんなに「涙の流れるままに」が聞きたかったわけだし、「涙の流れるままに」と「スタンド・アロン」の2曲が聞けて、大満足だったようです。後の曲への興味は…あまり無かったのかもしれません。やっぱ、持ち歌を持っている人って強いなあ…。

 

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posted by stone at 03:30| Comment(0) | 声楽のエッセイ