2020年02月11日

低音には限界があるけれど、高音は努力次第でいくらでも出せるようになるよ!

 私は合唱団にいた頃、上記のセリフを何度も聞かされました。

 低音は、声帯の長さによって出せる低さには限界があって、どんなに頑張っても出ない音は出ないのだけれど、高音は、努力次第でいくらでも高い音は出るのだから、ヴォイトレを頑張りましょう…って感じでした。

 確かに低音には限界があるのは理解しますが、高音が努力次第というのは、かなりの眉唾だなって思うようになりました。やはり、低音に限界があるように、高音にも限界はあると思います。ただ、その一方で「低音には限界があるけれど、高音は努力次第でいくらでも出せるようになる」という言葉の意味も分からないでもないです。

 と言うのも、低音って割と早く底に達するからです。自分の限界が分かりやすいとも言えます。少し発声練習をすれば「ああ、これ以上の低音は出ないなあ…」と感覚的に分かるものです。

 しかし、高音って、いくら練習してもなかなか天井を見せてくれません。昨日は出なかった音が今日は出るって事があるんです。もう無理かな?と思っても、それを越えてみたり、越えたと思ったら、また出せなくなっていたり…と、なかなか天井を見せてくれません。でもって、長期的に見てみると、それなりに上の方が拡張されていたりするんです。ですから、努力次第でいくらでも高い音が出るような気がしてしまうし、実際、ある程度の高音は訓練を経ないと出せるようにならないのも事実です。高音発声には努力が必要というのは真理ですから「低音には限界があるけれど、高音は努力次第でいくらでも出せるようになるよ!」という言葉は“いくらでも”なんて軽々しく言ってはいけないような気がしますが、努力は必要という点に於いては、大いに同意します。

 つまり、努力をし、やるべき事をやった後は、低音に底があるように、高音には天井があって、それぞれ、低くて出せない音や、高くて出せない音があるわけです。

 考えてみれば、いくら音域の広い楽器であっても、出せない低音や高音はあるわけで、人間の声だって楽器であると考えれば、努力をいくら重ねても、出さない音はあるんです。

 人の音域なんて、実声だけで歌う男声でせいぜい2オクターブ。女性はファルセットも鍛えて使いますから3オクターブぐらいでしょうか? まあ、せいぜいそんなモノです。ちなみに、フルートの音域が約3オクターブですから、人間の声の音域なんて、そんなに広いわけではないみたいです。

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posted by stone at 04:00| Comment(4) | 発声法のエッセイ