2020年10月14日

マルキーレンって、なんじゃらほい?

 声楽のレッスンの続きの続きです。「M'appari Tutt'amor/夢のごとく」を歌い始めた私です。

 “i”の母音の発音が日本語のイのようにクチが横開きになっているようです。イタリア語の“i”はクチを縦開きにするんだよね。意識しないと、すぐに日本語になってしまう、ジャパニな私です。

 音程は、クチの開きと腹圧で作りますが、楽譜でスラーで書かれている部分は、クチの開きよりも、主に腹圧で音程調整を行います。分かりやすく言えば、お腹で音程を作って歌うのです。この曲はスラーが多いので、お腹で音程を作る箇所が多いです。お腹がヘトヘトになります。

 歌になっても、やる事はコンコーネ練習と同じです。息を支えて、声を出す前に響きを鳴らして、声のためにノドを開いたり、腹圧を高めたりして、準備をしたら声を出す…この作業を音符ごとにやっていきます。これらを意識的に…ではなく、無意識で順序よくやれるようにならないと、自由には歌えない…んだろうなあって思います。

 それにしても、歌うって音符の通りに歌えばいいんだと、ちょっと前まで思ってました(少なくとも器楽ではそうでしょ?)が、実際は音符の数の3〜4倍もやるべき事/取り扱うべき音があるわけで、歌って実はかなり緻密な事を淡々とやっていくモノだなあと思います。まるで、脳筋アスリートの世界だ。実際、脳筋な部分が無いと、歌って歌えないのかもしれません。特にテノールは、その中でも脳筋比率が多いかもしれない。高音を極めるテノール歌手なんて、ほぼほぼ体育会のノリで生きているし…なあ。

 そんなこんなで「M'appari Tutt'amor/夢のごとく」を、最後のページの1段目ぐらいまで歌いました。ここまでは、まあ歌えたと思います。この後に、高いAを含んだフレードと、高いBを含んだフレーズが続きますが…この2つのフレーズは次回まわしです。とにかく、カラダがヘトヘトなので、高い音なんて出るはずがないんです。なので、また今度です。

 さて、アリア…となると、すぐにフルボイスで歌いたがる私です。何しろ「最初っから最後まで、クライマックスだぜ!」という主義で歌っている人なので、意識的にせよ無意識にせよ、すぐにフルボイスになってしまいます。でも、フルボイスで歌うと、そんなに長く声が持ちません。少し長めの曲だと、後半は声を使い切って歌えなくなります。それに、フルボイスで歌っていると、ついついノドで声を押して、ノド声になりがちだし、ノド声になれば、音程が低めに歌ってしまうし…はい、分かっているんですよ。フルボイスがダメって事は。

 でも、気がつくとフルボイスで歌っちゃう私がここにいるんです。

 そこで先生から提案なのが“マルキーレン”で歌う事です。

 なんですか? “マルキーレン”って? “マレキアーレ”の事ですか? ああ、違うんですか? じゃあ美味しいですか? 食べられないのですね。

 マルキーレンって…説明するのが難しい用語みたいです。ネットで調べると「マルキーレンとは鼻歌のこと」と書かれていますし、歌わない人はそういう認識をしている方もいらっしゃるようだけれど、実際のところ、歌手の立場で考えると、鼻歌とマルキーレンはかなり違うようです。

 で、Y先生の考えるマルキーレンとは「芯のある声で楽に歌うこと」なのだそうです。「楽に」と言うのは、ノドが楽になる事であって、腹筋はちっとも楽にはならないのだそうです。つまり「ノドを脱力して歌えば良い」のかな? とも思いますが、どうもそれとも違うみたいです。おまけに音量的には、かなり少なめのようです。

 実際には、本番の舞台ではなく、オペラの稽古場等で使われる歌い方のようです。目的としては、本番に備えて、声の消耗を抑える事を目的とした歌い方のようです。

 なので、ひとまず、マルキーレンが使えるように練習しましょうと言われました。ちなみに、マルキーレンは声が軽い人ほど、うまくできるそうです。先生はバリトンですが、バリトン歌手にとっては、マルキーレンで歌うくらいなら、普通にフルボイスで歌う方がはるかに楽みたいですが、ソプラノやテノールには必須の発声方法のようです。

 「最初っから最後までクライマックスだぜ」じゃなくて「最初から最後までマルキーレンだぞ」を目指しましょうって話です。

 ところで、マルキーレンって何?

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