2020年12月17日

必要なのは息の鋭さ

 さて、声楽のレッスンの続きの続きです。曲の練習です。フロトー作曲の「M'appari Tutt'amor/夢のごとく」です。

 例によって、最後の高いAとかBのところまでは問題無しです。いや、真ん中のスイッチがうまく押せてないという指摘はたびたび受けましたが…もうレッスンも後半なので、私の意識どおりに筋肉が動かないだけで、私が怠慢をかましているわけではないのです。やはり、必要なのは筋力、腹筋周りの筋力なのです。

 今回、重点的に注意されたのは、高いBの発声です。この部分の歌詞は“Si!”なので、子音の発声を見てもらいました。

 コンコーネの階名唱でも“Si”の発音は散々やりましたが、今回もこの“S”の発音で注意を受けました。結果を言っちゃうと、私が高いBを苦戦している理由の一つに、この部分の“S”の発音がダメなのです。

 高いBを“i”の発声で歌うのは、実際男声にとっては難しいです。まだ“a”とか“e”とかで歌う方がマシなくらいに難しいです。だからこそ、子音を利用して発声しないと歌えない…ってわけです。

 “L”等の有声子音ならば、子音の音程を高いBまで持ち上げてから母音を発声するという方法がありますが、“S”のような無声母音の場合は、子音の音程を上げて…というやり方ができません。

 ではどうするのか?

 実は“S”の場合は、“S”を発声する時の息の速度が音程によって違うのです。これはフルートで考えてみれば分かりますが、フルートならば低い音域の音はゆっくりとした息で吹き、高い音域の音は鋭い息で吹かないとダメですよね。同じ運指でオクターブを吹き分けるのは、専らフルートに吹き込む息の速度なわけです。

 “S”の子音の時は、そんなフルートと同じような状況なのです。高い音を出したければ、息を鋭く吐かないとダメなのです。ま、声帯だって笛の一種だからね。

 ううむ、そんな事に気が付かなかった私はアホだね。確かに言われてみると、そうかもしれません。しかし実際問題としては、高いBを目の前にすると、無意識に臆してしまい、息が弱くなって緩くなってしまっていたのは確かです。息を鋭く吐くためには、メンタルを強くしないとダメかもしれません。

 そんなわけで、ひとまず“S”を発音する時の息の速度を上げてみました。一度や二度の試みでは、全然足りません。自分でかなり速い息を吐いているつもりでも全然足りません。「ええ? こんなに鋭く吐かないとダメなの?」と思うほど吐いてみて、ようやく高いBが発声できました。

 こりゃあ、練習でできても、歌になると厳しいかも。だって、歌っている時は、ヘトヘトの状態になって、やっとこの部分にたどり着くわけで、そんな状態でこんなに鋭く息を吐けるのか…と言えば、頭を抱えちゃいますよ。いやあ、やっぱりプロはすごいなあって思うわけです。

 歌に関しては、筋力も不足しているけれど、スタミナも不足していると思い知らされたわけです。

 高音発声は…力づくじゃダメだけれど、筋力が無くてもダメみたいです。パワーは不要だけれど、必要なパワーは必要ってわけで、カラダが歌手になっていないとできないみたいです。私にはまだまだ難しいです。ううむ。

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