2016年05月06日

LFJ2016 その1 まずはお一人でお出かけをしました

 さて、今年も、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(以下LFJと略)の季節がやって参りました。今年も例年通り、丸の内に参戦してきました。

 例年、初日と最終日の2日に渡って参戦してきた私ですが、今年は事前発表のあった有料コンサートのリストを見た結果「今年は1日だけ行けばいいか!」という結論となり、色々と考えて、中日だけに行くことにしていました。

 いやあ、だってね。LFJも、以前ほどの規模ではなくなり、コンサートの数も悲しくなるくらいに減ってしまったじゃないですか? もはや、全盛期の半分以下の規模の音楽祭になってしまいました。当然、見たいコンサート、聞きたいアーチストだって、激減ですからね。なのに無理して、コンサートに行くのも、アレかな?って思って「今年は一日だけにしよう!」と決心したのです。

 まあ、お疲れも溜まっているので、LFJに行かなかった日は、休息に当てようかなって思っていた事も事実です。なので、そういう予定を当初から組んでいたのです。

 でも、間際になって発表された、無料コンサートのメニューを見て、気が変わってしまいました。「いやいやいやいや〜、これは例年のように、初日は外せないんじゃないですか!」と思ったわけです。で、急遽、LFJを初日から参戦することに決めたのは、なんと、LFJ前日だったりします(笑)。

 なので、いつもなら夫婦2人で出かけるのですが、妻はすでに別件が入ってしまっていたので、仕方なく(笑)、一人でLFJに出かける事にした私です。

 と言うわけで、LFJ初日から、オッサンが一人で音楽祭を見に行ったわけです(ああ、寂しいねえ)。

ソプラノ・リサイタル(ソプラノ:山口和江)

 と言うわけで、向かった先は、日本橋にあるパソナ本社です。なんだかんだ言って、ここ数年、LFJと言うと、このパソナ本社でのミュージックメイトのコンサートに行っちゃう私でした。だって、ここのコンサートって、声楽とフルートとピアノがメインなんだもん。もろ、私好みの音楽ばかりやってくれるわけだから、そりゃあ行くしかないよね。

 今年は、一番最初のコンサートから見る事にしました。

 行ってみたら、今年は今までとはステージの場所が変わっていました。この会社の入り口入ってすぐの、本来なら、ロビーとかコンコースとか呼ばれる場所に水田を作っているのが、この会社の特徴で、いつも、この水田に蓋をして、その上をステージにし、その周りを取り囲むように座席をセッティングしていたのですが、今年は、水田に水を入れて、花(アヤメかな? かきつばたかな? 花菖蒲かな?)を咲かせていました。ステージは、水田と玄関ドアの間のスペース(いつもは観客席になっている場所です)で、客席は水田の向こう側に配置され、例年のように、演奏者の後ろからコンサートを見る…という事は無くなった代わり、どこからもちょっとずつ遠い座席配置となってしまいました。

 まあ、遠くなった分、演奏者が頑張れば良いだけの話なんだけれどね。

 それと…たぶん、去年も書いたと思うけれど、この会場のエアコンの音がうるさくてね…。おまけに、今年は水田に水を入れているものだから、水を入れるモーター音もうるさくて…無料コンサートだから文句は言わないけれど、これが有料ならば、当然クレームの対象となるほどの騒音で…そんな中でやる演奏家も大変なわけです。

 とりあえず、この日最初のコンサートは、ソプラノさんのリサイタルだったわけです。

彼方の光[村松祟継]
星に願いを[ハーライン]
からたちの花[山田耕筰]
小さな空[武満徹]
アヴェ・マリア[マスネ]
虹の彼方へ[アーレン]

 うーん、頑張っているのは分かる。でもね、歌手がエアコンやモーターの音に負けちゃダメだよね。観客に、そういう雑音が気にならない程度の音量では歌って欲しかったです。「ああ、エアコンの音がウルサイなあ…」と客に思わせちゃダメだと思いました。

 1曲めの『彼方の光』という曲は、日本人作曲家さんの作品なんですが、歌詞は英語なんですよね。でも、英語で歌っているという事に気づいたのは、曲が終わる頃になってからです。と言うのも、よく聞こえないんですよ。何か、遠くの方でアウアウ言っているのは聞こえるけれど、それか何語で、何を言っているのか分からない程度にしか聴こえなかったのです。

 2曲目の『星に願いを』も、日本語歌詞で歌っているのか、英語歌詞で歌っているのかの判別が、なかなかつきませんでした。結局、英語で歌っていたのですが、声量もさることながら、たぶん、この歌手さん、英語が苦手なんだと思いました。だから、よく聞こえないんだよね。特に英語の子音の発音が苦手そうでしたね。こちらも頑張って耳をそばだててみたのですが、母音は聞けるのですが、子音が全然聞こえず、こちらで脳内補完をしてやって「ああ、あの歌詞なんだな」と分かるくらいでした。まあ、英語で歌うのって、難しいからね。英語が苦手なんだろうなあ…と思った次第です。

 で、それを確信したのは、3曲目の『からたちの花』になってからです。いやあ、最初の2曲は残念でしたが、この『からたちの花』は良かったですよ。ここまで、何を言っているのか聞き取れなかったわけですが、この『からたちの花』は、必要にして十分な声量で、何を言っているのか、ちゃんと分かりましたもの。歌手が自信を持って歌っているのが分かりました。

 で、4曲目の『小さな空』は曲の良さもあって、とても良かったですね。ほんと、この曲、名曲ですね。私も歌ってみたいけれど、この曲はテノールで歌うよりも、ソプラノで歌った方が良いでしょうね。

 5曲目の『アヴェ・マリア』はマスネの作曲という事で、私の聞いたことのない曲でしたが、よくよく聞いてみたら、これ、ヴァイオリン曲として有名な『タイスの瞑想曲』だね。この器楽曲にラテン語の歌詞を載せてみました…というパターンで作られた曲でした。

 で、最後が『虹の彼方へ』という、再び英語の歌となりました。英語の聞き取りにくさは、あまり変わりませんでしたが、1,2曲目よりも声が出ていました。このソプラノさんは、スロースターターなのかもしれません。最初っから、コンサートの時間は30分と決められているのだから、最初の最初から声を温めておいて、バンバン歌わないといけないのになあ…とも思いました。

 まあ、ウルサイことも書きましたが、総じて楽しかったですよ。ただ、この歌手さんは30分ではなく、もっと長い時間のコンサートで聞きたかったです。ちょっと時間が短かったような気がします。あと、曲目的に、あまり本気を出していないような気もするんですよね。まあ、まだ若いのだし、頑張れ頑張れ。

 コンサートが終わって、ちょうどお昼となったわけだけれど、今年は昨年のように、お昼の休憩時間がなかったので、コンサートとコンサートの間の15分程度の休憩時間に、事前に買っておいた、おにぎりを食べてました。いやあ、水田を眺めながらの握り飯も悪く無いですよ(笑)。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 クラシックブログへ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(0) | ラ・フォル・ジュルネ

2015年05月17日

LFJ2015 その10 これで2015年は終わりです

 プーランクのモノオペラを見て感服した私です。当初の予定ではこれで帰宅でしたが、今朝方、衝動的に最終コンサートを見たくなって、急遽チケットを入手したので、さっそくそちらに向かいました。

2015年 ラ・フォル・ジュルネ 最終コンサート

 会場は、あの大きなホールA。コンサートは、オペラとピアノ協奏曲とオーケストラ曲を順繰りにやりました。まさに、今回の“なんでもあり”っぽい感じのコンサートでした。

アマンダ・パビアン (ソプラノ)
アレッサンドロ・リベラトーレ (テノール)
ユリアンナ・アヴデーエワ (ピアノ)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ロベルト・トレヴィーノ (指揮)

プッチーニ:オペラ《ジャンニ・スキッキ》より 「私のお父さん」
プッチーニ:オペラ《ラ・ボエーム》より 「私の名前はミミ」
ドニゼッティ:オペラ《愛の妙薬》より 「人知れぬ涙」
ヴェルディ:オペラ《ラ・トラヴィアータ》より 「乾杯の歌」
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 op.16
ショパン:ワルツ第5番(アンコール)
マルケス:ダンソン第2番
ヴェルディ:オペラ《ラ・トラヴィアータ》より 「乾杯の歌」(アンコール)
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番(アンコール)

 久しぶりのホールAです。何年ぶりでしょうか? 私、最初の年にホールAのコンサートを聞き、それで色々とガッカリしたので、それ以来、ホールAには足を踏み入れなかったのですが、そのホールAも色々とテコ入れをして、多少は良くなったと聞いたので、それを確かめる意味もあって、行ってみました。

 ホールAは会場が大きいです。いや、大きすぎます。このホールでは、舞台上の出演者なんて、米粒のようにしか見えません。でも数年前から、舞台脇に巨大オーロラヴィジョンが設置され、そこに出演者の姿が映し出されるようになったので、肉眼では小粒のようにしか見えない出演者の姿も、普通にテレビで鑑賞しているような感じで見えました。

 まあ、ただ、オーロラヴィジョンだと、テレビ放送のような、お仕着せの画像になってしまうので、オペラグラスで自由に見た方が楽しいと思います。で、私も持っていたオペラグラスを取り出して見たのですが…安物のオペラグラスでは、あまり役に立ちませんでした。私が持っていたのは、この前のグリゴーロのコンサート会場で売ってた1000円の安物オペラグラス。倍率は3倍で、普通のオペラグラスとしてはいいのですが、ホールAでは力不足です。ここはもっと高い倍率のオペラグラスが必要です。あと、1000円程度のオペラグラスではピントがうまく合いませんし、色もにじみます。近いうちにきちんとしたオペラグラスを購入しないとダメかも…。

 で、視覚の方は、オーロラヴィジョンとオペラグラスの使用で、どうにかなる事が確認されました。音の方は…マイクで拡声されているという噂を聞きましたが、どうなんでしょうね。聞こえないわけではありませんが、かなり貧弱な感じにしか聞こえません。しかし、脳内で補正可能な程度には聞こえますので、贅沢を言うべきではないのかもしれません。まあ、ピアノとオーケストラはいいのですが、歌手には広すぎて、ちょっとかわいそうだったかもしれません。

 このホールで声楽曲を聞くのは厳しいかもしれません。これだけ広いと、反響なんてほぼ無いわけだし、歌手にとっては、歌っても歌っても声が会場に飲み込まれてしまいます。会場が広ければ、オーケストラも容赦無いですから、ちょっと盛り上がるところは、オケの音が歌手の声をかき消してしまいます。それに負けずに声を張れば…そりゃあヘトヘトになってしまいます。

 なので、オーケストラ曲やピアノ曲を聞くなら、ホールAでも何とかなりそうな気がしますが、声楽曲は厳しい…と言うか歌手が可哀想…って気がします。

 だいたい、この広い場所で、クラシック音楽を演奏することが、並大抵のことではないはずですから、多くを求めてはいけません。実際、たった2曲しか歌っていないのに、テノールさんはヘトヘトに疲れきっていましたよ。なので、テノールさんは、少し休んだ後の、アンコールで歌った方が、全然出来が良かったですよ。

 ピアノは…私はよく分からないのですが、タッチが強くてメリハリのある音で演奏していました。周囲の人は多いに盛り上がっていたので、素晴らしい演奏だったのだと思います。オケ曲は現代曲で、南米の映画音楽やダンスミュージックを聞いているような感じの曲でした。私は好きだな、

 実は、ピアノ協奏曲のアンコールが終わった段階で、終了予定時刻になってしまったので、コンサートの途中で退席される方が多くて、ちょっぴり残念な感じがしました。結局、予定の倍近い時間をかけて、コンサートが終了していました。

 で、帰り際、某芸能人の方もコンサートを見ていたようで、すれ違う人たちが「あ、芸能人だ」「ほんとだ、芸能人だ!」と叫んでいました。いやあ、有名人って大変だな。でもね、せめて名前を呼んであげようよ。私でも知っている有名な俳優さんなんだから「あ、芸能人だ」は、さすがに失礼でしょ(笑)。

 と、まあ、2015年度の私のラ・フォル・ジュルネは、こんな感じでした。

来年に向けて

 来年以降のテーマがすでに発表になっているので、備忘録代わりに書いておきますと…。

2016年「自然」
2017年「ダンス」
2018年「亡命」

 …だそうです。来年の「自然」は日本人がイメージする「自然」ではなく、ヨーロッパ人の考える「自然」…つまり“(人間以外の)神様によって作られたモノ”という意味でしょうね。あるいは“人間と対峙するモノ”という切り口で来るかもしれません。さて、どんな曲が来るのかな? 天候とか動物とか植物とか、水とか光とか炎とか、そういうモノを主役にした曲だろうなあ…、そう考えると、結構、曲のバリエーションもありそうな気がします。

 再来年の「ダンス」はダンス・ミュージックでしょうね。ヨハン・シュトラウス祭りなんだろうなあ(笑)。その次の「亡命」は亡命作曲家の特集でしょうね。ロシア系作曲家を中心にこってりした音楽が聞けそうです。うむ、なんとなく、楽しみになってきたよ。

 今年の来場者数は、42万7千人だそうです。東日本大震災の時に、一気に客が減ってしまったラ・フォル・ジュルネだったけれど、そこから毎年毎年、少しずつ客足が回復してきたんだけれど、今年はいきなりの乱高下となり、ワースト3の来場者数です。ワースト1が、東日本大震災の年で、ワースト2が、まだ知名度も何も無かった初回の時の数ですから、今年のこの数は、イベントとしては惨敗と言っていいでしょう。

 来場者数だけでなく、切符販売率(つまり、チケットがどれくらい売れたのか)は、80.8%だそうです。これはもちろん、例年よりも低い数字だし、単独の数字的にも、かなり悪いモノなんだそうです。つまり、今年のラ・フォル・ジュルネは、来場者が減った上に、チケットも売れなくなってしまった…という事です。やばいね、これ。

 テーマが「パシオン」などという分かりづらいテーマだった事も、客足を遠ざけた原因の一つだったと思います。だってヨーロッパ人の考える「パシオン」って「(キリストの)受難」って意味だよ。そりゃあ、クラシック音楽的には主要なテーマだけれど、日本人には縁遠いテーマだよなあ。

 あと、やっぱり、ラ・フォル・ジュルネも、10年以上もやってますからね。飽きられちゃったのかな?

 せっかく、去年が10周年という事で、区切りをつけたのだから、今年は“ラ・フォル・ジュルネ、リブートの年”にするべきだったのに、テーマこそ違うけれど、昨年の劣化コピーのようなイベント状況だったので「今年はいいか…」って思われてしまったのかもしれません。

 最近は、ラ・フォル・ジュルネに行っても、以前のような“ワクワク感”は、確かにないよね。だからと言って“心地よいマンネリ”には、まだほど遠いわけです。公演の数とか、演奏者の数はそれなりに揃っていても「有料チケットを購入して見てみたい」というモノがすごく減少したよね。まあ、無料公演でも一日楽しめるのは有難いけれど、あまりお手軽公演ばかりでは、人は飽きるんだよね。つまり、動物園における、パンダとかコアラなどのような、人気を集めるコンテンツが不足していたって事だな。羊とかヤギとかウサギばかりの動物園も悪くないけれど、大勢の人を集めるには力不足って事よ。

 なんて、文句ぶーたれてる私ですが、きっと来年も、いそいそと、ラ・フォル・ジュルネに出かけているんだろうなあって思います。

 私って、そんな奴ですから(笑)。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(2) | ラ・フォル・ジュルネ

2015年05月16日

LFJ2015 その9 モノオペラって見たことありますか?

 楽器屋を冷やかして、自分用の土産の楽譜も購入して、ホクホクした気分になって、次のコンサートが始まるのを待っていました。そうそう、待ちながら、久しぶりにドクターペッパーを飲んだよ。やっぱり私、リコリス味って好きかも〜(はぁと)。

ピアノクインテット(東京音楽大学ピアノクインテット)

シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44より 第1楽章、第4楽章

 ピアノクインテットとは、弦楽四重奏+ピアノという組み合わせの演奏形態です。私は室内楽をあまり聞かないので、こういう楽器の組み合わせは新鮮でうれしいです。演奏の良し悪しは私には分かりませんが、楽しませていただきました。

 まあ、そんなわけで、演奏は悪くなかったのですが、ミュージシャンたちは、黙って舞台に登場して、一礼をして、無言で演奏をし、終わったらすごすごと舞台から退場していきました。

 ピアノの発表会ならそれでもいいのかもしれないけれど、これ、一応、客が入っているコンサートですよ。もう少し、愛想が良くてもいいんじゃないの?って思いました。おそらく、演者さんたちは大学生で、プロ奏者ではないでしょうから、エンタメ性がゼロでも仕方ないと言えば仕方ないのでしょうが、彼らがプロの音楽家を目指しているなら、演奏だけではなく、ステージ話術も磨いた方がいいと思うのは…余計なお世話ですね。

 演奏されていたのは、坂本文香(ピアノ)、福田ひろみ(1stヴァイオリン)、福田俊一郎(2ndヴァイオリン)、藤瀬眞希(ヴィオラ)、新井昴(チェロ)の五名の方々です。

 で、なぜわざわざ学生さんのお名前をここに書いたかと言うと、私、彼らが舞台に登場する前に、お名前を拝見して、勝手に女性3名、男性2名のグループだと思っていたのですが、実際は、女性2名で男性が3名のグループでした。

 いやあ、最近は男女兼用の名前も増えて、字面だけ見ていると、その方が男性なのか女性なのか迷ってしまうケースも増えてきました。

 さて、どなたが男性で、どなたが女性なのか、お名前だけで正しく判断できますか? 私は、お一人の性別を間違えてしまいました。私が間違えてしまったのは、ヴィオラさんです。私のこの方のお名前を見て「女性かな?」と思ってしまいましたが…男性でした。ちなみに、チェロさんも男女兼用のお名前ですが、こちらは男性でした(私も男性だと思ってました)。あと、1stヴァイオリンさんも男女兼用のお名前ですが、女性が名乗られているケースが多く、今回も女性の方でした。ピアノさんと2ndヴァイオリンさんは、それぞれ女性専用、男性専用のお名前なので、性別を間違える事はありませんね。

 いやあ、それにしても、お名前だけ拝見していると、性別が分からないというのは、実生活上、困ることはないのかしら! そんな野暮な心配をしてしまうオッサンが、私なのです。

 で、ピアノクインテットが終わると、夕飯時でした。さて、何を食べましょうか? この日は、朝がコンビニで軽食を購入し、昼がケンタッキーフライドチキンだったので、夕飯はちゃんとしたモノを食べようか…と一瞬も思わず、本能の赴くままに「さあ、ラーメンでも食べようか!」となりました(笑)。

 しかし、ラーメンとなると、案外難しいです。東京国際フォーラム内には、高級中華料理店はあっても、ラーメン屋などという庶民的なレストランはありません。東京国際フォーラムの周辺…と言っても、丸の内だよ。おしゃれな高級なレストランばかりが軒を連ねる丸の内ですよ。あの中からラーメン屋を見つける? 土地勘のない人間には無理…じゃないか(笑)。iPadで検索すりゃあいいのか。

 チャチャと検索したら、東京国際フォーラムの有楽町側を出てすぐの、線路下に長崎ちゃんぽんのチェーン店、リンガーハットを発見。なんだ、すぐそばじゃん。長崎ちゃんぽんなら、普通のラーメンよりも野菜たっぷりだから、より良いね。

 で、とっとと出かけて、大盛り無料サービスはもれなく利用して、さっさと食べて、次のコンサートに向かいました。

オペラ『人間の声』

 次のコンサートは、めったに見れない、おそらく私にとって、これが生涯最初で最後の鑑賞となるだろうオペラ、プーランク作曲の『人間の声』の演奏会形式での上演でした。

プーランク:オペラ『人間の声』(演奏会形式)

 なぜ“これが生涯最初で最後の鑑賞”なんて書いちゃうのかと言うと、それぐらい上演される事が珍しく、DVDなどでパッケージ化されて販売されることも無いという、レアなオペラの貴重な上演だからです。

 このオペラは、いわゆるモノオペラと言われるジャンルのモノで(舞台に登場する)出演者は、ソプラノ歌手たった一人です。つまり、通常の公演なら、オペラ劇場のあの広い舞台を、たった一人きりのソプラノ歌手だけで、最初から最後まで休む間もなく、出ずっぱりで歌って演じないといけないわけです。そりゃあ、まあ、普通はやらないよね。

 もちろんこのオペラ、本来なら伴奏はオーケストラ伴奏なんだけれど、今回はピアノ伴奏に変え、上演形式も簡略化して演奏会形式という事でした。場所も小さめなD7ホールです。小さな空間にピアノと歌手一人という、いかにも小規模なオペラ上演だったわけです。それにチャレンジしたのが、ソプラノ歌手の中村まゆ美氏とピアニストの大島義彰だったわけです。とても有意義な公演だったと思います。客層も、他のコンサートとは違っていて、一見して職業音楽家としか見えない方々が大勢いらっしゃっていて、なんか居心地悪かったです(私なんかが見ちゃダメなのかな…って、ちょっぴり思ってしまいました)。でも、席そのものは、すごくいい席だったんですけれど(笑)。

 上演はフランス語でした。ラ・フォル・ジュルネですから、字幕スーパーは無いだろうし、入り口で無料の対訳冊子を配布するくらいだろうけれど、対訳を読みながらオペラを聞くのも興ざめだなっと思って、事前にCDと台本を入手して(便利な世の中になりました)、色々と準備しておきました。入場の際、ホール入口でいただいたリーフレットには対訳がなく、マタイ受難曲の時のように対訳冊子を販売する様子もなかったので「まさか日本語上演?」と思ってしまいました。実際は違ったわけですが、まあ、日本語なら日本語でも良いかなと思いました。

 D7ホールは小さなホールです。舞台にはピアノと…床と机と椅子と電話が置いてあり、最低限の小道具は揃っていました。演奏会形式と予告されていたので、棒立ちで歌うものと思っていましたが、これなら最低限の芝居があるんだろうなあと思いました。

 時間になり、あたりが真っ暗になりました。やがて舞台にライトがつくと、衣装をつけたソプラノさんが床に投げ出されたような格好で倒れていました。伴奏がオーケストラではなくピアノであるというだけで、かなり本格的なオペラ上演でした。そして、舞台の壁面に対訳が投影されました。字幕サービス付きの上演でした。やったね。

 最初こそ「ソプラノさん、調子悪い?」とか思いましたが、それは杞憂で、ドンドン調子をあげていき、見ていた私もドンドンオペラに引きこまれていきました。全部、45分のオペラなんですが、あっという間に終わってしまいました。「え? もう終わり?」って感じでした。いやあ、良かった。

 大満足。これで“今年のラ・フォル・ジュルネは良かったなあ…”と言えます。うん、良かった。

 この続きは、また明日アップします。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(0) | ラ・フォル・ジュルネ

2015年05月15日

LFJ2015 その8 日本語のオペラは、なんか恥ずかしい

 TOKIAでのコンサートを見終えて、幸せな気分になった私は、ある意味、本日のメインイベントの一つを見るために、さっそく東京国際フォーラムの展示ホールに向かいしました。ちょうど、前のコンサートが終わる頃だったので、しばらく立って様子を見て、コンサートが終わったところで、座席をゲットしました。やったね。で、そのまま小一時間待ち時間があったわけです(笑)。荷物を置いて座席をキープするのは反則なので、妻と交代で色々と時間を潰しました。

 ソフトクリームを食べたり、まわりの出店(ほんと、ちょっとしか無いんです)を冷やかしたり、座席の後ろの方でやっている島村楽器さんのミニコンサートを聞くとも無く聞いたり、座席の左の方でやっているローランドさんのミニコンサートを聞くとも無く聞いたり、iPad Air2で時間を潰してみたり、トイレ行ったり、コンビニ冷やかしたりと、それなに有意義に時間を過ごしていました。で、ようやく、次のコンサートの時間になりました。

シンフォニーとオペラ(指揮:曽我大介)

 次のコンサートは、クラシックソムリエでもある曽我大介氏のステージでした。演奏曲目は以下の通りです。

エルガー:愛の挨拶
エルガー:ニムロット〜『エニグマ変奏曲』より
ベルリオーズ:幻想交響曲より 第4〜5楽章
ビゼー:歌劇「カルメン」第4幕より

 おしゃべりの方は、クラシック・ソムリエ検定の話題が中心でした。クラシック・ソムリエって何?って感じですが、日本に数ある検定試験の一つで、どれだけクラシック音楽に関する蘊蓄があるかを検定してもらえる試験なんです。つまり『クラオタ認定試験』ってわけですね。で、クラシック・ソムリエ検定で実際に出された問題などが話題になりましたが、私、全然話題に追いつけませんでした。いやあ、私、クラオタとしては、まだまだだなあと痛感しました。自分をクラオタと言うためには、クラシック・ソムリエ検定の勉強をしないといけない…のかもしれない(笑)。ちなみに、この検定試験に向けた、教科書とか過去問題集とかも販売されているんですね、かなり本格的な検定試験です。

 で、演奏の方ですが、最初の3曲はオーケストラ曲です。オケは、アマデウス・ソサイエティー管弦楽団でした。上手なオケなのでプロオケかと思っていましたが、どうもアマオケのようです。アマオケで、これだけ演奏できるなんて、なんかすごいですね。特にベルリオーズは、曲そのものが、私が好きって事もあって、結構前のめりになって聞きました。ああ、それにしても残念なのは第4楽章からだって事です。できれば最初から聞きたかったなあ(ならば、有料コンサートに行かないとね)。

 ニムロットを聞いている時、意味なく、キング先生の事を思い出しちゃいました(なぜでしょうか?)。ところで、ニムロットって何?

 最後はオペラ「カルメン」からの抜粋演奏でした。配役は、カルメンが浪川佳代氏、ホセが豊原奏氏、合唱が一音入魂合唱団でした。合唱団はその団名を見るまでもなく、アマチュア合唱団の方々でした。今回の演奏のために集められた方々なのかな? 演技が初々しくて、なんかほほえましかったです。ソリストの二人は…アマチュアなはずないよね(笑)。とりわけ、カルメンをやられた浪川佳代氏は素晴らしかったです。ちなみに、このカルメンは日本語上演でした。いやあ、オペラって、日本語で見ると、なんかこっ恥ずかしいですね。

 で、曽我大介氏のコンサートが終わって、次のコンサートは…同じ展示ホールでのコンサートです。また1時間待ちとなりました。下手に異動すると座席が無くなってしまうので、またも座席確保のために、この場所に留まることにしました。妻と交代しながら、ちょっと周辺を冷やかしました。

 御茶ノ水の楽器店からの出店があったので、少しのぞきました。プラスチック製の楽器をたくさん持ち込んでいました。フルートはありませんでしたが、トロンボーンやトランペット、サクソフォーンが販売されていました。値段はどれも5万円前後。おそらく、きちんと演奏できるんだろうなあと思いますが、やはりプラスチック製だと、見た目がオモチャにしか見えないのが、ちょっと残念かも。問題は配色かもね。素材がプラスチックでも、渋い配色なら問題ないのかもしれないけれど、そこに並んでいたのは、そのままオモチャ売り場に並んでいても違和感ない配色のものばかり…メーカーさんはもう少し考えた方がいいかも…って、日本のメーカーじゃないから、日本人の感覚なんて分からないんだろうし、おそらくメインターゲットは日本人じゃないだろうから、これはこれでいいのかも。

 プラスチック製楽器以外にも、ハーモニカやバンドネオンも売っていて、これらには人も集まっていました。ウクレレも押しているようでしたが、どうなんでしょうね。ヴァイオリンも並んでいましたが、さすがにこういう場でヴァイオリンを買う人なんて、いないよね(笑)。

 楽譜の投げ売りもやっていたので、自分へのおみやげとして、コープランドの『オールド・アメリカン・ソング』と、ブリテン編曲版のパーセル歌曲集を買いました。楽譜との出会いは一期一会ですし、何よりアマゾンで購入する価格の半額以下で購入できたので、良しとしたいと思います。

 で、そんな感じで時間を潰しました。

 続きはまた明日アップします。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(2) | ラ・フォル・ジュルネ

2015年05月14日

LFJ2015 その7 ごめんなさい、寝ちゃいました

 TOKIAを出て、向かった先は、東京国際フォーラムのガラス棟の6階にあるG402会議室です。ここでヴァイオリンの佐藤俊介氏のマスタークラスが行われます。

マスタークラス(ヴァイオリン:佐藤俊介)

 生徒さんは東京芸術大学の4年生の方。演奏してくれたのは、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番の第1楽章でした。素人耳には完璧な演奏に聞こえました。

 演奏が終わって、先生との最初のやりとりがモーツァルトの演奏のスタイルについて。モーツァルトはオペラ作曲家だから、どの楽器の曲であっても、オペラ的なものを意識して演奏した方が良いとの事です。で、そのオペラ的というのは何かと言うと、複数のストーリーが同時に進行するという事です。このヴァイオリン協奏曲も、いくつもの登場人物たちがそれぞれに登場してきて歌っているような感じで作曲されているので、そこを意識する必要がありますって事です。

 演奏としては、アーティキュレーションの注意をたくさん受けていました。特に、スラーの切れ目では、ほんのちょっとでも音を切って、フレーズを明確にするのは大切なんだそうです。と言うのも、スラーは、常にフレージングのまとまりを表しているのだそうです。モーツァルト自身がヴァイオリニストなので、スラーの付け方が実に素直なので、弓の使い方にも無理がないんだそうです。ただ、たまに弓使いに無理を強いている箇所があるけれど、それには理由があるので、その理由を考えて弾くことも大切だそうです。

 オケ(ピアノ)が時折消えてなくなる箇所があるけれど、そういう箇所では、もっと自由にヴァイオリンを弾かないといけないわけです。それこそ、自由な感じで拍にしばられずに、カデンツァを弾いているつもりで頑張るべきなんだそうです。

 その他にも、細かな注意がたくさんありました。今回は先生も生徒も日本人なので、普段は通訳をしている司会の方の出番もなく、先生も生徒さんも、声は張るタイプの人ではなく、割りとぼそぼそと話をするし、だんだんマイクの存在を忘れていたようで…ごめんなさい、私、寝ちゃいました。なので、前半の…それも20分くらいまではしっかり聞いていたのですが、その後については記憶がありません。ああ、イビキをかいてなきゃいいんだけれど、いやあ、不覚不覚。

 妻に「あなたが寝ているなんて、珍しいわね」と言われました。ああ、ほんと、申し訳ないです。

 とにかく、マスタークラスが終わって、会場が拍手に包まれた時に、ようやく目覚めました。短い時間だったけれど、睡眠が取れて、すっきりした私です。カラダは寝起きで、ちょびっと重かったけれど、頑張って昼ごはんを食べに行きました。

 元気を出しましょうという事で、お昼は肉食をする事にしました。で、色々と考えて、ケンタッキーフライドチキンというチェーン店に出かけちゃいました。やっぱ、元気を出すなら、鳥の唐揚げだよね。で、鳥をガツガツ食べて元気を出した私は、次の演奏会場に向かいました。またもTOKIAのガレリアでございます。

ピアノ四手連弾(ピアノ:尾崎有飛、佐藤圭奈)

ブラームス:大学祝典序曲 op.80
デュカス(LeonRoques編):魔法使いの弟子
ドヴォルザーク:スラブ舞曲第1番

 四手連弾とは、1台のピアノに二人並んで連弾をするというタイプの演奏です。ピアノの発表会などでよく見る“ピアノ連弾”のスタイルですね。ちなみに、ピアノの連弾には、2台のピアノを使って行うタイプのモノもあります。

 今回のピアノ連弾は、高音パートを女性の佐藤圭奈氏が、低音パートが男性の尾崎有飛が担当していました。なぜそういうパート分けをしたのかという理由は分かりませんでしたが、客的には逆じゃなくてよかった…と思いました。と言うのも、この二人、体格差がかなりあったし、ピアノの向きを考えても、もしも逆に座ったなら、奥に座った佐藤氏の姿が全く見えなくなってしまうからです。

 演奏は…ブラームスは、元々ピアノ連弾曲なんだそうだけれど、この曲はピアノ連弾では厳しいなあと聴きながら思いました。やはり、曲想がピアノという楽器の性能を超えているような気がします。後にオーケストレーションが施されて、オーケストラ曲になったのは、当然の事のような気がします。まあ、それを差し引いても、尾崎&佐藤氏の演奏は実にパワフルで良かったですよ。

 デュカスの曲は、やはりどう聞いても、ディズニーの『ファンタジア』のイメージが抜けません(笑)。この曲を聞くたびに、頭の中でミッキーが慌てふためきます。

 ドヴォルザークのスラブ舞曲は…いいですね。私はこういう俗っぽい音楽が好きですよ。この曲は、四手連弾がオリジナルなんだそうで、そういう意味ではスキのない作曲だなあって思いました。それにしても、ドヴォルザークはメロディーメーカーさんだよね。

 このコンサートも立ち見だった私だけれど、私の前に立っていた女性が、実に大柄だったので、ちょっとビックリしました。私は男性の中でも、かなり大きい人なんだけれど、その私と身長がほぼ同じ。なのに、その女性の頭がとっても小さくって…。たぶん10頭身くらいあるんじゃないかしら? さらに言えば、身長がそれだけあるのに、全然ゴツくない印象でした。バレーボールとかバスケットをやっている女性の中には男性並の身長の方もいますが、そういうタイプとは全然違うわけで「ああ、こういう人がモデルさんをやっていたり、ミス○○とかになるんだろうなあ」と勝手に納得しておりました。帰り際にふと正面の姿を見かけたのですが、やはり美人でした。

 いやあ、眼福眼福。

 続きはまた明日アップします。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(0) | ラ・フォル・ジュルネ

2015年05月13日

LFJ2015 その6 やっぱりTOKIAはいいですね

 さて、ラ・フォル・ジュルネの記事を再開します。時は、5月4日の月曜日、ラ・フォル・ジュルネ的には三日目、私的には二日目にあたる最終日のレポートをします。

 朝は頑張って(?)10時過ぎに東京国際フォーラム入りをしました。かなり早目に着いたので、まずは屋外のグッズ売り場をチェックしました。

 私はいつもブログ記事作成のために、ネタ帳代わりにA5サイズのノートを持ち歩いているのですが、現在使っているモノがそろそろ終わりに近づいているので、ラ・フォル・ジュルネで売っていた、いかにも音楽系の人が使っていそうな…そんな感じのノートを購入しました。別にノートなんてどこで買ってもいいんだけれど、まあどうせ土産を買うなら実用品がいいから、そうする事にしました。

 で、朝も早かったので、コンビニで軽食を買って、ベンチで食べていた時に、ふと「そう言えば、今年の最終公演は珍しく声楽なんだよねえー」とボツりと言ったら、妻が反応し、急遽、当日券を購入する事にしました。どうせAホールだし、どこで聞いても一緒だから、B席でいいんじゃないの?と相談しましたが、B席はすでに売り切れでした。なので、中途半端ですが、S席ではなく、A席を購入する事にしました。だって、下手にS席とか購入しても、2階になったらイヤじゃない? A席なら、1階の奥とか脇とか隅っこでしょ。まだそっちの方がいいじゃないですか?

 で、無事、最終公演のチケットを入手し、その勢いで、マスターコースの整理券もゲットして、時間を大いに潰せた私たちは、本日最初のコンサートに出向きました。

ラヴェルのピアノ(ピアノ:菊地裕介)

 場所は東京国際フォーラムではなく、その隣にある東京ビルことTOKIAでしたが…演奏会場はTOKIAそのものではなく、1階ガレリアという、TOKIAと隣のビルの間の空間に屋根と扉をつけた、普段は通路として使っているだろう空間でした。まあ、いつもTOKIAで演奏する時は、ここを使っているんのですが、年1回の事で慣れずに、ついついTOKIAそのものに入ってしまい「どこで演奏しているんだ!」と慌ててしまう私でした。で、今年も例のごとく、TOKIA本体に入ってしまい、迷ってしまいました。

 で、そこからガレリアに移動したら、ちょうど演奏が始まる所でした。

ラヴェル:水の戯れ
ラヴェル:ソナチネ
ラヴェル:道化師の朝の音楽

 いつも思うのですが、TOKIAのガレリアという、この場所。本当に良い場所です。ピアノとか声楽とかフルートとかのソロ演奏にピッタリの場所です。天井が高くて、まわりが石造りで、まるで立派な教会堂で音楽を聞いているような錯覚を覚えるくらいに素晴らしい場所です。問題は、場所は申し分ないけれど、無料コンサート会場なので、私も含めて、客層が悪い事…かな? 演奏中の出入りは自由だし、演奏中でもおしゃべりをする人がいるし、無駄に騒ぐ幼児もいるし…。またそういう雑音騒音も結構響いてうるさいのですが、でもそういう雑音は、神経を集中して聴けば、私はあまり気にならないので、平気平気。とにかく、TOKIAで聞くピアノ演奏は素晴らしいです。

 演奏者の菊地氏のトークもなかなか良かったです。なんでも、同じフランスの同じ時期に活躍したドビュッシーとラヴェルだけれど、作曲家としてのスタンスが違っていて、ドビュッシーは音楽を改革した人で、ラヴェルは伝統を深化させた人…なんだそうです。うむ、なんか納得です。まあ、改革しようと深化しようと、どちらにせよ、二人ともフランス人で、お耽美なんですね。それにしても、フランス音楽って、意味なくおしゃれで素敵です。こういう耽美系の音楽、私は好きですよ。

 それにしてもピアノの音が素敵すぎて、これだけクリアな音はおそらくスタンウェイに違いないと勝手に思って、オペラグラスを使って確認したら、ピアノのメーカーは“Shigeru Kawai”と書かれていました。なんですか? これ?

 後日、ネットで調べたら、カワイピアノのトップブランドがこの“Shigeru Kawai”なんだそうです。そうか、カワイピアノだったのか? カワイと言えば、ヤマハとともに日本を代表するトップピアノメーカーですが、関東に住んでいると、圧倒的にヤマハが強く、どこに行ってもピアノはヤマハで、たまにスタンウェイが聞けるくらいで、カワイピアノは滅多に聞くチャンスがないので、こんな音とは知りませんでしたが、なるほど、こういう音なんですね。カワイピアノは…。ヤマハとは全然違いますね。

 菊地氏の演奏はどれも素晴らしかったのですが、個人的には3曲目の「道化師の朝の音楽」が気に入りました。演奏前のMCで菊地氏が、この曲のタイトルはあまりいただけないという内容の話をしていました。なんでも「道化師の朝の音楽」というタイトルを素直に聞くと、なんとものどかな感じに受け取れますが、実際の音楽はもっと激しいわけです。その理由は…実はこのタイトル、訳があまり良いものでなく、そのために音楽が誤解されやすいんだそうです。例えば、道化師と訳されている言葉は、ドン・ファンとかプレイボーイとか訳しても良い言葉なのだそうです。それが分かると…朝の音楽というのも、朝の清々しい音楽ではなく、ただれた夜の翌朝って事になるわけで…そりゃあ、だいぶ音楽の印象も変わってくるわけです。私的には「伊達男の朝帰りのワクワクソング」と言った感じかなって思ったわけです。

 で、菊地氏のピアノ演奏を立ったまま聞いた私は、すでに疲れてしまって(年なんです)、早く座りたくなってしまったので、さっそく次の会場に向かいました。

 続きはまた明日アップします。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(0) | ラ・フォル・ジュルネ

2015年05月08日

LFJ2015 その5 “頭”は「あたま」ではなく「かしら」と習いました

 マタイ受難曲が終わると…もう夕飯時です。そりゃあそうだよね、日暮れ時にホールに入って、それから3時間だもん。夕飯も夕飯、少し遅いくらいだよね。

 で、どこで何を食べようかと言う話になりました。東京国際フォーラムなんだから、地上広場で行っている屋台村で御飯を食べるべきだよね…と思って、ひととおりお店を見て回ったけれど、私の興味を引いた店は、一軒を除き、特にありませんでした。その私の興味を引いた一軒というのが……実は、ウチの近所で営業している店でした。いやあ、確かに美味しい店なんだけれど、いつでも食べにいけるお店なので、わざわざ東京国際フォーラムで、それも屋台仕様で食べる必要もないだろうって事で、パスする事にしました。

 で、仕方がないので、有楽町の駅に行って、時間もないので、吉野家の牛丼を食べる事にしました。いやあ、面目ない。

 で、本当に久しぶりに吉野家さん入ったら、なにやら牛丼に、私の知らないカテゴリーが誕生していました。『普通』『大盛』『特盛』は分かります、『頭』って何ですか? 牛の頭でも入っているの?

 そこで店員さんに尋ねたところ「“かしら”ですね。それは、御飯は普通盛りで、お肉は大盛りなんですよ」との事。おお、それは今の私の気分にピッタリじゃん、それで行きましょう。…というわけで、別の店員さん(中華系?)の方に「牛丼、かしら、ひとつ」と注文しましたが、全然通じませんでした。私の発音が(ネイティブ・ジャパニーズだけれど)悪いのかなと思って、やや声を張って滑舌よく「牛丼、かしら、ひとつ」と頼みましたが、通じませんでした。で、ややあって、店員さんが「かしら、おおもり、ですか?」と尋ねてきたので、面倒くさいので「それそれ」と答えました。

 で「かしら、おおもり」ってのは“かしらだけを大盛りにした牛丼(つまり、私が期待している「かしら」”が出てくるのか、それとも“大盛り牛丼のかしら増し”なのかしらと、ワクワクしながら待っていたら、普通に“かしらだけ大盛りにした牛丼”が出てきました。なんか、残念な気分になりました。

 ちなみに、後日、ネットで調べたら、私が頼んだ「かしらの大盛り」はネットでは「あたまの大盛り」というようです。“頭”という漢字を「かしら」と読むか「あたま」と読むかの違いでしょうが、吉野家の店員さんが「かしら」と言ってたんだから、たぶんネットの方が間違いで「かしら」が正解なんでしょうね(きっとそうに違いない)。

 で、サクサクと夕食を食べたら、速攻で展示ホールに行きました。なんと、本日始めての展示ホールだよ(笑)。

キオスクコンサート(金管バンド:東邦音楽大学ブラスクワイア)

 さて、展示ホールに戻るやいなや、ゆっくりする間もなく、演奏が始まってしまいました。もう、展示ホールを見物している暇すらないです。曲目は、以下のとおり。

トマジ:典礼風ファンファーレ

 金管バンドと言うのは、いわゆる“ブラス・バンド”の事で、金管楽器と打楽器だけで構成されているバンドの事です。いわば、吹奏楽のオリジナル形態って奴ですね。

 まあ、今の吹奏楽は、金管バンドに木管を始め色々な楽器が加わっているわけで、弦楽合奏の有無を除けば、オーケストラとほぼ同じ楽器構成です。それでも以前は、そういうバンドの事をブラスバンドと呼んでいたし、私もついつい習慣で“ブラバン”って呼んでしまうけれど、今の吹奏楽は、ブラス(=金管楽器)ばかりじゃないのだから、やはりブラスバンドと呼ぶのは、厳密には間違いで、どうしてもブラスバンドと呼びたければ、この金管バンドのようなバンドを呼ぶべきだと思いました。それくらい、今の吹奏楽って、ブラバンから、かなり遠いところにいるでしょ?

 まあ、そんな細かいところは横に置いておいて、この東邦のブラバン、すごく上手でした。ほんと、演奏は極めて上手でした…が、正直言って、つまらない演奏をしていました。

 だいたい、曲目が悪いと思いますよ。おそらく、金管バンドの威力を発揮するには良い曲なんだと思うけれど、バンドの威力を発揮したって、つまらない音楽はつまらないんだよね。

 吹奏楽系のバンドって、どこも体育会系だから、演奏するのが難しい曲を巧みに演奏する事に重点を置きたがるんだけれど、やっぱり音楽はエンタメだから、それじゃあ、あまり面白くないんだよね。

 曲の難易度と、お客を喜ばせる事って、全く関係ないんだよね。

 「下手でもいいから、もっと心がワクワクするような音楽を演奏してくれ〜」と私は切に願いますが、こういう考え方って、きっと吹奏楽の世界の人たちの発想とは、根本的に違うんだろうなあ…って思います。

 それにしても、疲れちゃいました。もう10時間ぐらい、音楽聴きっぱなしです。

 当初の予定では、この後、合唱団の演奏を聞いてから帰宅する予定でしたが、あんまり疲れたので、合唱団はパスして、さっさと帰宅することにしました。いやあ、以前なら、体力が続く限り、遅くまでズルズルと会場に残って、ありったけの演奏を聞いていたのに…いやあ、年は取りたくないねえ(笑)。

 まだ、東京国際フォーラムだって、きちんと見まわっていないけれど、そういうのは、また明後日(5/4)に来るので、そこでまたしらみつぶしにチェックすればいいじゃんという事にして、この日は会場を後にして、家路に着くことにしました。

 ご苦労様。また、一息入れたら、この続きをアップします。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(4) | ラ・フォル・ジュルネ

2015年05月07日

LFJ2015 その4 マタイ受難曲

 さて、日本橋にあるパソナ本社を後にした私たちは、一路、有楽町にある東京国際フォーラムに向かったのでした。もちろん…徒歩で移動です。途中、小腹がすいた私は、ローソンに立ち寄って、からあげクンのレギュラーとレッドを購入。レギュラーは美味しかったけれど、レッドはちょっとノドに沁みる痛さでした。ちょっとヘマった感じです。

 東京国際フォーラムに着いた私は、脇目もふらずにホールCに移動。いやあ、案外、時間の余裕というのが無かったわけです。

マタイ受難曲

 入り口で1枚ものの出演者の名前が書かれたプログラムはいただいたのだけれど、いわゆる対訳はいただけず、それはホワイエなどで1部300円で販売していました。「その対訳、普通、無料配布が常識じゃない?」と思ったものの、とりあえず黙って購入した私です(いいカモだね:笑)。「字幕は出ないのですか?」と係員に食い下がっていたオバちゃんがいたけれど、ラ・フォル・ジュルネは低予算コンサートが売りなんだから、他所ならともかく、ここで字幕サービスはないでしょう(笑)。係員も係員で、そのあたりよく分かっていなかったようで、返答もしどろもどろだったので、そのオバちゃんは、なんとも納得の行かない様子でした(で、対訳は購入しなかったみたい)。ちなみに、妻も「マタイなら、だいたい分かるから」と行って、対訳を購入せずに座席に着きました。

鈴木優人(指揮)
ハンス・イェルク・マンメル(福音史家)
バッハ・コレギウム・ジャパン(合唱&管弦楽)
ドロテー・ミールズ(ソプラノ1)
澤江衣里(ソプラノ2)
青木洋也(アルト1)
藤木大地(アルト2/証人1)
中嶋克彦(テノール1)
谷口洋介(テノール2/証人2)
ドミニク・ヴェルナー(バス1/イエス)
藤井大輔(バス2)

 マタイは今までいろいろな団体の演奏で見てきましたが、本格的な古楽器集団による演奏は始めてな私でした。オーケストラも2つ、合唱も2つ。オルガンも2台。その他のパートも楽器も声楽家たちも、たいていは2組ずつ用意されていて、1つしかないのは、ファゴットとヴィオラ・ダ・ガンバぐらいでした。あ、後、指揮者と福音史家も一人ずつね(笑)。なんとも、面白い楽器配置でした。

 実際の演奏も、たまに全員で音は出すこともあったけれど、たいていは2組あるので、どちら一方のオーケストラだけが演奏をして、もう片方はお休みという感じでした。いや、それどころか、アリアになると“歌+オブリガードを吹く管楽器+低音”だけが演奏して、他はみんな休憩してました。とにかく、大勢が舞台に乗っている割には、演奏者たちは随所に休憩が多かったようです。なにしろ、全部で3時間超の曲ですからね。演奏中の休憩をあっちこっちに入れながら、音楽を滞り無く進めようというわけなんだと思いますし、それが当時のスタイルなんでしょうね。それがまた、サウンドのバリエーションを広げる役割もしていたわけだし。

 さて、演奏が始まりました。いきなり、オケが音を外して、なんとも気まずい空気が会場に流れました…プロでもやっちゃうんだねえ(涙)。少しずつ調整をして、最初の序曲が終わるまでには、なんとか音が合ってきたけれど、それまで、少し時間がかかりました。オケの音が外れているものだから、当然合唱もガタガタで…マタイの序曲って、素晴らしい名曲なだけに、これはほんと、ぶち壊しでした。ああ、残念。でも、ほんと、音の狂ったオケと合唱を延々聞かされるのは、ちょっとした拷問でした(涙)。

 さらに言えば、音程が狂っていただけでなく、音そのものも潰れた感じに聞こえました。まるで、安物のステレオの音をむりやりに上げた時のような感じです。これはホールCの音響特性なのか、拡声の失敗なのか…これもやがて改善されたので、やはり拡声の失敗なんでしょうね。つまり、ホールCでの演奏は、クラシックの演奏だけれど、きちんとP.A.が導入されていて、音が人工的に拡声されている…って事なのかな? 真相は分からないけれど、以前ホールCで演奏を聞いた時よりも、だいぶ聴きやすくなっていたから、何か小細工はしているんだろうなあって思うけれどね。

 だいたい、私の座席は二階の奥の方のかなり悪い座席だったので、防音がしっかりして反響も残響もほぼゼロなホールCだと、生音なんて聞こえるはずのないのに、音楽鑑賞に不自由ないほどに聞こえるというのは、やっぱり変だよね。

 変だよね…と言えば、私、チケットはフレンズ先行発売で購入しているんですよ。だから、本来は良い席を早めにゲットできるはずなんだけれど、ホールのチケットを購入すると、決まって2階席になるんだよね。どうも、ラ・フォル・ジュルネのスタッフというか、チケットぴあのスタッフは、ホールに関しては2階席の方が1階席よりも“良い席”だと思っている可能性があります。うーん、そこは少し違うんだけれどなあ…。一番良い席は、1階平土間の中央部(これ常識ね)だけれど、まあ、そこは大抵、関係者席になるわけだから、その次は言えば、普通はその中央部の後ろとか周辺部になるわけです。その次あたりが、その更に周辺部で、普通はA席として売られる座席だよね。2階は好き嫌いがあって、そこを好む人もいるけれど、2階って、圧倒的に舞台から離れるから、そんなに良い席ではないんだよね。だから、そこを先行発売で売っちゃう感覚が信じられません。同じくらい遠い席でも、2階の奥のS席よりも、1階奥のA席の方が、視線が自然な分だけマシだと思うんだけれどなあ、

 ちなみに、私は個人的には、砂かぶりの席が好き(笑)。つまり、舞台中央の最前列ね。指揮者の頭をベシベシ叩けるくらいの席が好きなんだけれど、ラ・フォル・ジュルネでは、そんな席を購入するには、どういった手を使えばいいのかしら? とにかく、二階はあまりに遠すぎます。

 さて、バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏方式ってのは、なかなか面白かったですよ。福音史家をやっているマンメル以外のソリストは、基本的に合唱もやる…というよりも合唱メインで歌っているわけで、彼らは合唱のパートはすべて歌い、それに加えて、自分のソロパートがやってくるとソロも歌うというやり方でした。バッハの時代は、こういうやり方が一般的なのかな? このやり方だと、ソリストの力量&声量を持っている人が合唱をやるので、そんなに大勢の合唱団員はいらないという事になりますし、実際、合唱の人たち、少なかったですね。

 あと、アルトは女声もいたけれど、メインはやはりメールアルト(男性のアルト)であって、女声のアルトはあくまでも補助っぽかったです。確かに同じアルトと言っても、メールアルトと女声のアルトでは、声のツヤとか声量とか様々な点で、メールアルトの勝ちで、私も古楽に関しては、可能な限り女声ではなくメールアルトを使うという方針は賛成なんだけれど、やはり“マタイ受難曲”に関しては、アルトパートは男性ではなく女声に歌わけるべきだと思いました。

 だって、マタイ受難曲って、オペラ同様に、それぞれ歌に役柄があるわけです。『シオンの娘』とか『マグダラのマリア』はアルトで歌われるわけだけれど、そういう女性役の歌をメールアルトで歌うのは、私は反対だな。女声アルトもいるんだから、そういう歌は彼女たちに歌わせればいいじゃないの。

 これはバロックオペラで、本来はカストラート(超高音を楽々歌える男性歌手。大抵の場合は、変声期前に手術をして声変わりをしないように改造された改造人間たちです)が歌っていた、男性のヒーロー役を、今の時代はカストラートなんていないし、音域が同じだからと言う理由で、ズボン役の女声に歌わせるくらいに、違和感があって、私はイヤです。やはり、男性役の歌は男性が歌うべきだし、女性役の歌は女声が歌うべきです。

 すごく分かりやすい事を言えば、オペラの『カルメン』って主人公はメゾソプラノで、あの音域ならメールアルトとかカウンターテナーでも歌えないわけじゃないんです。だからと言って、彼らが女装をしてカルメン役をオペラの舞台で歌ったら、ブーイングの嵐でしょ? それに通じると、私は、思うわけだ。だから、マタイ受難曲に関しては、アルトのソロは女性歌手に歌わせるべきだと思うわけです。

 オーケストラの横笛は、フルートではなく、フラウト・トラベルソでした。何曲かでソロを取っていましたが、フルートとは明らかに音色が違う、全くの別楽器だなあという印象でした。

 音色が違うと言えば、マンメルのみならず、宗教曲を歌うテノールさんたちは、皆、声が軽くて美声でした。私個人は、パワフルな歌声が好きなんだけれど、好みは別として、私が目指すのは、そういうパワフル系ではなく、こっちの軽くて美声系の歌声なんだろうなあって思いました。そのためには、もっともっと声を軽くして響き中心で歌えるようにならないといけないなあって思いました。とにかく、宗教曲のソリストは劇的に歌える必要が無い分、声の美しさにこだわるのかもしれません。ある意味、オペラ歌手とは真逆な存在なのかもしれないです。ああ、それにしても、どの歌手さんも、声が美しくて、うっとりしちゃいます。

 で、私は対訳を購入して、いちいち(歌い終えた曲に)チェックを入れながら聞いていたので、今どんな場面を歌っているのか分かって、それなりに楽しめました。思っていたとおり、字幕は出ませんでしたし、舞台上は、基本的に棒立ちの演技なしで歌っていたので、対訳無しではちょっと厳しかったみたいで、妻も休憩時間に対訳を買いに行ってました。

 歌唱は演技無しだったので、場面が分かりづらかったのですが、かと言って、舞台は全く動きがないのかと言うと、そうでもなく、例えば、指揮者はオルガニストも兼ねていたので、指揮を振っていたかと思えば、次の瞬間はオルガンを弾いていたり、ソリストも合唱団員を兼ねているので、合唱団の列から出たり入ったりという動きがあったり、オーケストラも合唱も交互に演奏しあい(休みあった)ので、それはそれで、ストーリーとは関係のない動きがたくさんあって、面白かったです。こういう面白さは、CDで音だけ聞いていると分からない楽しみなんだなあって思いました。

 この曲は、ストーリーは福音史家(テノールです)のレチタティーヴォを中心に、Tのソリストたちで回し、合唱や無役のソリスト(主にUのソリストさんたちです)は、ストーリーに対するツッコミ役、つまりストーリーを見ている我々観客の声を代弁しているかのようでした。これってまるで、ニコニコのコンテンツと、画面を流れるコメントのような関係だなあと、一人で納得していた私でした。

 バッハ、やるじゃん(笑)。

 それにしても、ホールCって、色々とダメなホールだなあと思っていましたが、休憩時間に男子トイレに列が出来ているのにはビックリしました。よくホールなどでは、女子トイレに列が出来ますが、男子トイレに列ができることなんて、まずないのですが、ここホールCは、男子トイレにも列ができるくらいに、利用者の事を考えていないホール設計になっています。ああ、残念だね。ちなみに観客の移動動線は極端に悪いので、このホールで災害に出会ったら、避難は無理。座して死を待つのみだなあって思いましたよ。ナンマンダブ…。

 休憩後の第二部になって、ふと気づいたら、私の前に座っていた女性がだいぶ弱っていました。第二部では正面を見ているのも辛そうでした。隣の連れの男性は、あまり女性に気を使っていなかったようで…どうやら、このホールに来たかったのは男性の方で、女性は付き合いで、ここにやってきたようだけれど…おそらくクラシックには興味がなかったんでしょうね。それなのに、演奏曲目がバッハのマタイ受難曲とは、まさに受難ですね。一般人には15分のピアノコンチェルトだって、あくびが出るほどに退屈なのに、3時間超えのマタイ受難曲ですよ。おまけに、ずっと外国語で歌っているし、舞台じゃ何をやっているか分からないし、狭い座席で身動き一つ取れないし、空気悪いし、暗いし、退屈だし…そりゃあ、体調が悪くなっても仕方ないですね。可哀想に、同情します。帰り際にちょっと顔を見たら、青ざめてました。そりゃあまあ、そうだよね。よく途中退席せずに頑張りました。ご苦労様です。

 受難曲の最後で、イエスは両腕を広げて、くぎを打たれて、十字架にかかったわけだけれど、この広げた両腕は、十字架刑であると同時に、私たちを招き寄せるために腕を広げているとも言えるわけです。そんな事を、この曲の最後の最後に感じました。

 そして、曲の終盤、さすがに3時間歌いっぱなしだった、福音史家のマンメルさんも息絶え絶えでした。時折、声が裏返っていましたが、それは全く気になりませんでした。ほんと、ご苦労様です。

 マタイ受難曲…大曲だけれど、不思議と縁があって、今まで何度も聞いてきましたが、今回の演奏も、これまでの演奏同様に、深い感動を得られる良い演奏でした。ほんと、何度聞いても感動する名曲だよなあ。また、チャンスがあったら、聞いてみたい曲の一つです。

 と言うわけで、この続きはまた明日アップします。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(2) | ラ・フォル・ジュルネ

2015年05月06日

LFJ2015 その3 パソナのOLさんたちだって、頑張るのであった

 さて、今年のラ・フォル・ジュルネは、パソナ本社に長居し続ける私でした。

 次のステージは…パソナミュージックメイト社員さんたちのステージでした。この“パソコンミュージックメイト社員”と言うのは、フリーのミュージシャンさん対象の派遣業務ですね。パソナという会社は、人材派遣会社なわけです。ですから、パソナに登録された様々な特技や資格を持った人を、それを必要とする会社に紹介派遣するわけです。その特技とか資格の中に『音楽家』というジャンルがあって、そのジャンルで登録すると、音楽活動との両立が可能な仕事を優先的に紹介してもらえるという、若い職業音楽家の卵たちには、とてもうれしいシステムのようです。

 だって、売れないミュージシャンさんたちが生活のためにアルバイトをする…のは、今や常識なわけですが、自分でバイト探しをするのも大変だし気苦労も多いので、そこは派遣会社に登録してサクっと済ませてしまいましょうって事だし、パソナ側にしても、自由になる時間が多いミュージシャンという人種は、ある意味、派遣業界向けの人材なんでしょうね。win-winな関係になれるわけです。

 というわけで、そんなミュージックメイト社員さんたちのステージを見ました。まるで、ゴングショーのようでしたよ。

ミュージックメイト@(フルート:谷川柚衣)

 一番手の谷川さんは自己紹介で自らを「新入社員」と紹介していました。…とすると、彼女は派遣社員ではなく、パソナ勤務の方…なのかもしれません。演奏したのは現代曲でした。

クラーク:オレンジタウン

 もちろん、始めて聞く曲でしたが、いかにも現代曲って感じの、今風の演奏技巧をたくさん盛り込んだ難しい系の曲でした。使用していたフルートは銀色のC管でした。使っている楽器は我々アマチュアと同じですが、それをハンデに感じさせない程に、実に技巧的な演奏でした。フルートの音色はキラキラ系で、いかにもフルートっぽい音でした。フルーティストさんとしては、すでに完成されているようでしたが、それだけではプロとして食えないからミュージックメイトさんなんだろうなあ。いやはや、プロの世界は厳しいです。

ミュージックメイトA(ピアノ:道嶋彩夏)

 最初に、このミュージックメイトさんたちが入れ替わり立ち代わりする、この時間のステージを“ゴングショー”と書きましたが、それは本当に色々なミュージシャンが登場するからです。

ベートーヴェン:ピアノソナタ14番「月光」 第3楽章

 この演奏は、すごく一生懸命な演奏でした。聞いていて手に汗握る思いでした。演奏者の熱意は痛いほどにビンビンと感じられました。ミュージックメイトというシステムは、プロミュージシャン志望の若い人を応援するシステムであると同時に、音大を卒業して就職が難しかった人たちのためのシステムでもあると知りました。

 この方が職業音楽家としてやっていくのは…かなり厳しいでしょうね。何しろ、素人の私の耳ですら、和音のミスや音の省略はもちろん、数度の弾き直しが分かりましたもの。そんな私が分かるような、あからさまなミスを客前で連発しちゃダメでしょう。以前の私なら「信じられな〜い!」と絶句したかもしれませんが、私も老人となり、ピアノの不得意な音大卒業生(&職業音楽家志望)さんたちを何人も見てきましたから、この程度では全然ビックリしませんが…この人の将来は、相当厳しいでしょうね。でも、熱意は買えます。頑張れ。

ミュージックメイトB(フルート:武田早耶花)

 今度の方も、自分を「新入社員です」と紹介してました。会社に勤めながら、音楽を続けられるって、いいですよね。

シャミナーデ:コンチェルティーノ

 この曲も現代曲でした。この方、呼吸音がかなり目立つタイプのフルーティストさんで、最初は呼吸音ばかりが気になって、正直「うわーっ」と思って聞いてました。でも、演奏自体はかなり上手な方で、やがてその呼吸音にも慣れて(笑)、徐々にその演奏に魅了されてしまいました。音色もキラキラ系の方で美しかったです。それに何と言っても、よく指が回る人でした。

 これだけフルートが吹けても、ミュージックメイトさんなんですね。フルートの業界って厳しそうですなあ。

ミュージックメイトC(ピアノ:藤田菜緒)

ブラームス:ピアノソナタ第2番 第1楽章

 この人がピアノをガーンと一発弾いた途端に、私、目が覚めました。「目が覚めた」と書いたからと言って、寝てたわけじゃないですよ。目が開いたと言うか、世界が変わったという感じです。

 よく、ピアノって、同じ楽器でも演奏者によって音が違うって言うじゃないですか。まさにそれを実感したわけです。この人が出てくるまで、何人ものピアニストさんたちが、このパソナ本社の玄関ホールに置いてあるピアノを弾いていて、それを私も聞いていたわけですが、今回のピアニストさんは、今までの人とは全く違った音色でピアノを弾き始めたので、私の目が覚めたんです。

 たぶん、この人、すごい人なのかもしれない。私、ピアノの事はよく分からないけれど、ピアノをガツン!と一発弾いただけで、客の心を捕まえる事ができるのは、なかなかのピアニストさんだと思ったわけです。

 とにかく、ピアノの音に芯がありました。あと、本当にキラキラとした音で、良い意味でメタリックな音でした。とにかく『ピアノを弾いてます』って感じの演奏でした。今回はブラームスを演奏してましたが、この人、たぶん、リストを弾くと、とても似合うんじゃないかなって思いました。良い演奏を聴かせていただいて、感謝感謝でした。

ミュージックメイトD(ソプラノ:嶋田優理子)

 今回のミュージックメイトさん唯一の歌手さんでした。

ドリーブ:カティスの娘たち
プッチーニ:私が街を歩くと〜歌劇「ラ・ボエーム」より

 ノドがかなり強いタイプのソプラノさんでした。緊張していたのかな? 美人タイプの方ですが、職業音楽家の中でも声楽家って容姿がとても大切なんですよ。いくら上手に歌えても、容姿にハンデがあると、今の時代、それだけで仕事がやってきませんからね。そういう意味では、この方は合格です。声も前に出てくる方ですから、オペラを歌うと面白いでしょうね。OLさんにしとくのは、もったいないですね。チャンスを捕まえて、早くデビューできるといいですね。

ミュージックメイトE(ピアノ:大橋理香)

 この方も自分を“新入社員”だと言ってました。うむ、パソナも懐が深い会社ですな。この人、このコーナーで主役としての登場は、六番手でしたが、実は伴奏者として、最初のフルートの谷川さん、この直前のソプラノの嶋田さんの時にも登場していました。このミュージックエイトのコーナーでは、大活躍をしてきたわけですし、彼女たちの伴奏もしつつ、自分のステージもこなすというのは、腕前はなかなかなわけです。実際、実に安定した演奏でした。

ショパン:ピアノソナタ第2番 第4楽章

 実に危なげのない演奏でした。私は、4番手に出てきた藤田さんのようなピアニストさんが好みですが、今回の「大橋さんのようなピアニストさんが好き」という方も当然いらっしゃるだろうと思います。とにかく聞いていて「ああ、上手だな」と感じさせるタイプのピアニストさんでした。まあもっとも、私も伴奏を頼むなら、藤田さんではなく大橋さんだなって思います(笑)。

 音大を出たと言っても、演奏家としての腕前とか魅力とかは、ほんと、人それぞれなんだなって、今回のミュージックメイトさんたちの演奏を聞いて思いました。

 11時半にやってきて、ここまでで15時です。その間、お昼休みに30分の休憩が入っただけで、後はずっと音楽の切れ目なく演奏が続きました。出演者こそ多かったけれど、一つの長い長いコンサートを聞いていたような気がします。

 パソナ本社での演奏は、まだまだ続きましたが、私たちはミュージックメイトさんたちの演奏を最後に、会場を後にして、次の会場…ようやく東京国際フォーラムに向かいました。同じ事を考えている人は多かったらしく、ミュージックメイトさんたちのコンサートまでは、ほぼ満員だった会場から一挙に人がはけてしまい、次の出演者の時は、お客さんが少なくなってしまって、なんか申し訳ないような気がしました。

 ま、これも仕方ないですね。

 さて、この続きは、また明日アップします。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(2) | ラ・フォル・ジュルネ

2015年05月05日

LFJ2015 その2 パソナはアグリベンチャーもやっている会社だって、知ってましたか?

 さて、素敵なフルート演奏を聞いた後は、お昼御飯です。パソナ本社は東京駅日本橋北口のすぐそばにありますので、お食事処には全く不自由しませんので、どこか近所のレストランにでも入って食事をしようかなと思っていた時に、場内アナウンスが入りました。玄関ホールのすぐ隣にあるラウンジの売店で昼食を販売してますって言うんですよ。で、わざわざ外に出かけるのもなんだからと思って、その売店で販売していた野菜カレーを購入して食べました。

 500円で、具だくさんのカレーライスでした。おまけにドリンク付き。私はドリンクにオレンジジュースを選んだんですが、これがまた美味しかった。で、食べながら思ったのは、これだけ美味しくて安いのは、パソナがアグリベンチャーの会社でもあるからだなって思ったわけです。

 アグリベンチャー…つまり農業をビジネスにしているわけです。パソナというと、人材派遣と、ASKA麻薬事件と、栩内香澄美容疑者によるセッ○ス迎賓館で(不本意でしょうが)有名な会社ですが、良い事業も色々とやっていて、日本の農業を企業ベースで展開するための仕事もやっているのです。つまり、農業もパソナの事業の一部なんだから、その会社の本社で提供する野菜カレーがマズいわけないのです。安くて美味しくて当然、だって自社製品を本社で提供しているわけだからね。

 実際、野菜カレー、野菜の味がしっかりしていて、本当に美味しかったですよ。チャンスがあれば、また食べたいです。おそらく隣で売ってたおにぎりも、お米が美味しいんだろうなあって思いました。

 で、思わず美味しい昼食にあずかって、私は次のステージを聞くために、またもパソナ本社玄関ホールに戻ったわけです。

限りなく天国に近い音楽(ソプラノ:岩下晶子)

 このステージ、当初はラ・フォル・ジュルネの公式HPに載っていなかったコンサートで、ですから私は当日、その存在を知ったわけで、ある意味、サプライズ・コンサートでした。いやあ、びっくりしました。元々、この前のコンサートと次のコンサートの間の休憩時間は1時間ある予定だったので、外で昼食を食べるつもりだったんだもん。それがこのコンサートが入ったので、休憩時間が30分になって、それで野菜カレーを食べたという経緯もあります。

 何はともあれ、コンサートを聞きました。

バッハ:アリア〜「ゴールドベルク変奏曲」より
シューベルト:アヴェ・マリア
シューベルト:岩の上の羊飼い

 一曲目は、ピアニストさんの宮崎真利子さんのソロでした。二曲目は、ピアノに加えて、ソプラノの岩下さんとクラリネットの井上幸子さんが登場しました。あれ、アヴェ・マリアなら、ピアノとソプラノだけで十分なのに、なぜ、クラリネットが…?

 演奏は、ピアノ伴奏にクラリネットソロで…で、二巡目はクラリネットに代わってソプラノが本来のカタチで歌いました。で、クラリネットは、ソプラノの演奏に加えて、控えめにオブリガードを吹いてました。

 いやあ、クラリネットが良かったです。クラリネットって、こんな美しい音色の楽器なんだなって思いました。なにしろ、普段耳にする吹奏楽のクラリネットの音とは、全くの別物でした。丸くて優しくて太い音でした。まあ、プロ奏者と素人さんや学生さんを比べちゃいけませんが、普段はその素人さんとか学生さんの音しか聞かないわけだから、プロの演奏は、その音色だけで、十分私をノックアウトしちゃいました。

 二巡目に加わった岩下さんの歌唱は…“ザ・ソプラノ”と言った感じで、よかったですよ。そして、クラリネットのオブリガードもいいものです。「このカタチの演奏がオリジナルですよ」と言われても、信じちゃいかねない出来でした。

 それはさておき、なんで、ピアノとクラリネットとソプラノという、滅多にない組み合わせで、今回のコンサートに登場してきたのかと言うと、それは最後の曲『岩の上の羊飼い』の演奏のためでした。

 この『岩の上の羊飼い』という曲は、ピアノとクラリネットとソプラノの3つの楽器で演奏されるのがオリジナルのカタチのシューベルトの大曲リートだからです。その編成の珍しさ故に、滅多に演奏されない曲のようですが、それってなんだかもったいないくらいに良い曲でした。

 3つの曲を一つにつなげた、一種の組曲なんですが、まるでモノオペラのような雰囲気すら漂う曲です。ソプラノ歌手さんたちによって歌われる事の多い曲だけれど、曲の内容を考えると、少年やテノールが歌った方が良さそうな気がするけれど、テノールが歌っている音源は、ネットで見つける事ができませんでした。この曲、テノールは歌わないのかな? なんか、ちょっぴりもったいない気がします。

 それにしても、こんな隠れた名曲を聞けるなんて、ラ・フォル・ジュルネも捨てたもんじゃないね。

PASSION〜愛の形〜(ソプラノ:鈴木さおり)

 岩下さんによる『岩の上の羊飼い』を聞いて、音楽的に満腹した私でした。「この後は…え、またソプラノ? 大丈夫かな…」といらぬ心配をしながら、次のコンサートを聞いたわけですが、そんな心配は全くの杞憂に終わりました。岩下さんもスゴかったけれど、こちらの鈴木さんも実に良かったわけです。

 むしろ、声的には鈴木さんの方が私は好きかも(笑)。この方、プロフィールによれば、芸大卒業して、藤原歌劇団と劇団四季の両方に所属して、年間300回も舞台に立っている方…なんだそうです。プロ中のプロって感じの方なんですね。なので、舞台に出てくるだけで、発散するオーラが全然違いました。歌手なんだけれど、いかにも舞台人ってオーラなんですもの。プログラムはこんな感じでした。

バッハ:貴方がここにいたら
ヘンデル:オンブラ・マイ・フ〜「セルセ」より
ヘンデル:愛しい眼差しよ〜「ジュリアス・シーザー」より
ビゼー:ハバネラ〜「カルメン」より
シベリウス:フィンランディア賛歌

 私は最初のバッハで心を持って行かれました。この曲は、本来は宗教曲なんだそうです(貴方=神様、ってことね)が、鈴木さんは全くそうでないふうに歌い、私には上質なラブソングに聞こえました。こういう聞き方は不謹慎かもしれないけれど、それで心を掴まれてしまったんだから、仕方ないです。

 この曲を歌いたくて仕方なくなりましたが…ドイツ語なんだよな、この曲。おまけに楽譜も持っていないし…。まあ当面、歌うチャンスはないだろうけれど、いずれ歌ってみせよう…なんていう、私の小さな野望の一つに加える事にしました。

 四曲目のカルメンは、私はいいなあと思いましたが、妻に言わせると「あの人、きっとフランス語が話せないと思う」と感じたんだそうです。…怖いなあ。私はイタリア語が話せないけれどイタリア語の歌を歌うんだよね。やっぱり、その言語が得意な人が聴けば、しゃべれる人が歌っているのか、しゃべれない人が歌っているのかは、一発で分かるんでしょうね。おお、怖い。

 最後のフィンランディア賛歌は、元々が交響曲ですから、言語は何であれ関係無いのでしょうね、鈴木さんは、フィンランド語ではなく、最初は英語で、次は日本語で歌いましたが、日本語の歌詞は、私がよく耳にする讃美歌の歌詞(やすかれ、わがこころよ)とは違っていました。歌詞が違うと、違和感がありますね。

 それにしても、このソプラノさん、実によく鳴る楽器をお持ちでした。ソプラノなのに、中低音の響きが充実しているのが、とても聞きやすかったです。それに声に色気があるのも、よかったです。

 岩下さん、鈴木さんと、立て続けに立派なソプラノを聞いて、本当の本当にお腹いっぱいになった私でした。

 この続きは、また明日アップします。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

posted by stone at 03:30| Comment(6) | ラ・フォル・ジュルネ