2021年03月19日

なぜかプラ子が治りました

 標題の通り、以前壊れてしまったと書いたプラスチック製のフルートであるプラ子が治ってしまいました。使用するのに何の支障もございません。

 では、一体何をしたのか? どんな修理をしたのか? という話ですが、実は全く何もしていません。ただ、フルートスタンドに立て掛けて置いただけです。それで治ってしまいました。いわば、プラ子自身の自然治癒力によって故障箇所が回復してしまったわけです。

 「そんな馬鹿な?」 そう、不思議でしょ? 可怪しいでしょ? 私自身も「???」な気分です。壊れてしまったと記事を書いた前後では、本当にプラ子は壊れていたのですよ。だから、私はプラ子の後継楽器を購入する覚悟を決めていたくらいですからね。

 次の練習フルートは何にしようか? やっぱりあまりお金を掛けられないから、安い中国製の楽器にしようか? だけど、扱いが面倒だったり、作りがいい加減だったりしたらイヤだなあ。じゃあ、やっぱり同じメーカーの新型のプラスチックフルートにしておいた方が無難かな? だけど、今回みたいに原因不明の理由で壊れちゃうのも、どうかなって思うし…とか考えて、しばらく放置していたのです。

 で、いい加減、放置して、何も考えずに普段どおりにプラ子を手にして、フルートの練習をしていた時に、プラ子が全快している事に気づいたわけです。

 塞がらなくなってしまったGisホールがしっかり塞がっているのです。Gisレバーもちゃんと動作して、開けるのも塞ぐのもちゃんとできます。別段息漏れもしません。すべての音がきちんと鳴ります。

 あれ? 一体何が起こったのだろうか?

 まあ、結果オーライなので、良しとする事にしました。それにしても、プラ子はメンテフリーが特徴な楽器なわけですが、故障箇所も自然治癒力で回復してしまうとは、メンテフリーにも程があるって話です。

 気に入っていた楽器だけに、今後も吹き続けられると思うと、ちょっぴり安心しました。

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2021年03月05日

プラ子が壊れました

 プラ子とは、私が所有しているNUVO社のプラスチック製のフルートの事です。

 壊れた原因は不明です。いつも書斎のフルートスタンドに掛けたままなので、たぶん上から本でも落ちてぶつかったのかもしれません。

 ある日、プラ子を吹こうと思ったら、Gisレバーが本体に食い込んでいました。もちろん、力づくで戻しました(笑)が、なんかそれ以降、調子が悪いです。具体的に言うと、Fより下の音がスカーとして出ません。よく見ると、Gisレバーと直結しているGisのホールがちゃんと塞がっていないのです。

 オープンGisのフルートだったら、何の問題も無いんだけれどね…。私のプラ子は、普通にクローズドGisのフルートなのです。

 出ない音をちゃんと出そうと、あれこれチャレンジしてみましたが、ちゃんとした音は、いくらやっても出ません。いっそ輪ゴムで縛ってGisホールを塞いでしまおうかとも考えたのですが、そうすると今度はGisホールが開かなくなるので、それはそれで困った事になります。

 結局、プラ子を諦めて、アゲハ(総銀フルート)を吹きました。

 アゲハに文句はないのだけれど、私は案外、プラ子の音が好きだったみたいです。吹けなくなると残念です。

 フルートが故障した場合、普通は修理に出しますが、プラ子は1万5千円で買った格安のフルートなので、たぶん修理代の方が高くなります。修理は現実的ではありません。

 プラ子を使い始めたのが2012年の8月なので、もう8年半も愛用しています。練習用フルートなので、たぶんほぼ毎日吹いていたと思います。1万5千円のフルートを8年以上も使っていたので、道具としては使い切ったかなって感じはしないでもないです。

 買い替えかな? でも、もうこのモデルのフルートは無いんだよね。今販売されているのは、新モデルで、あっちこっち改良されているようなのです。金型から違うのかもしれません。

 ううむ、楽器って改良されれば良くなるってもんじゃないもんねえ。それにちょびっと値上げして、新モデルは約2万円するんだよね。最近金欠なので、ちょっと悩んじゃう。

 フルートの練習だけなら、アゲハがあれば十分なので、新しいプラ管フルートなんて不要と言えば不要なんだけれど、プラ管フルートって、扱いがザツでも良いので、そこがとても嬉しいんだよね。練習用楽器としては問題ないし、音色も深くて好きだし、ああ、やっぱり無いと寂しい。

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2021年02月26日

なぜ私はフルートを習い続けるのか?

 このブログを読んでいる方なら、もはやお分かりでしょうが、私は基本的に声楽の人です。歌が好きなのです。それは演奏だけでなく、聞く方もそう。子どもの頃から歌ばかり聞いてきました。歌の入っていない演奏曲は、すぐに飽きてしまいます。ベートーヴェンの交響曲だって、聞けば即座に爆睡する自信があります。それくらい、器楽に興味も感心もない人です。

 ガキの頃はロックバンドをやっていました。担当の楽器は…歌以外は、何でもやっていました。最初はドラムス(劇的に下手でした)で、次はエレキギター(ソロが弾けなくて、リズムギター専門でした)。ベース(まあまあイケました)に移ったり、キーボード(片手弾きしかできません)をやってみたり…。楽器以外にも、バンドの作詞作曲も手掛けていました。ヴォーカルに憧れはあっても、ヴォーカルには花形だから、私以外のメンバーが担当していました。かなり残念。それでもバンドがやれて、うれしかったのです。

 社会人になって、市民合唱団に誘われて、下手くそなりに歌を歌って、そこから本格的にソロがやりたくなって、個人レッスンを受けるようになったけれど、先生が海外留学に旅立ってしまったので、しばらく音楽から離れる期間があったりして、中年を越えて、再び歌を学ぶようになって…って感じで、私の音楽人生を大雑把に語っていくと、全然フルートの要素がありません。困ったものです(笑)。

 ああ、そう言えば書き忘れていましたが、中学生の時、私はバスケット部だったのですが、担任の先生が吹奏楽部の顧問だった事もあって、よく吹奏楽部にトラとして参加していました。担当楽器は、主にパーカッションで、フルートとは全く無縁でした。

 私がフルートを始めたのは、このブログを書き始めるよりも後の話なので、私のフルート人生のすべてがこのブログには書かれています。で、最初のフルート関係の記事がこの記事なのです。

 これを見ると分かる通り、別にフルートが吹きたくて始めたわけでもないし、フルートに憧れがあったわけでもない。楽器店で、なんとなくフルートが目について、妻に「買っちゃえば…」と言われて、衝動買いをしたのがきっかけで、今に至っているわけです。

 こんないい加減なきっかけでフルートを初めて良かったのだろうか? もう、あれから12年…どころか、そろそろ13年の年月が過ぎようとしています。やめるチャンスなんて、いくらでもあったのに、なぜか今に至るまで、コンスタントにフルートを学び続けている私です。まあ、腕前はキャリアには全然ふさわしくなくて、まさに道楽レベルなんだけれど…。

 なぜ私はフルートを習い続けるのか? ううむ、答えに窮します。

 歌は好きだから習い続けてますが、フルートは好きなのか? 少なくとも、聞く方は好きじゃないです。フルートのコンサートに行っても、瞬時に爆睡できる自信があります。

 おそらく、フルートを吹く事が好き…みたいです。もっと言うと、フルートが私に吹かれるのが好きなのかもしれません。フルートが私に吹いて欲しいとささやくから、私はフルートを吹いているんだろうと思います。

 だから、フルートの声が聞こえなくなったら、たぶん私はフルートの学びを辞めてしまうと思います。

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2021年02月19日

フルートは習い始めが一番難しい

 …と言う人が少なからずいます。私も同意見です。

 私の知り合いの小学校の先生は、音楽専科の先生で、音楽大学のピアノ科を卒業した方で、なかなかピアノがお上手な方です(ある意味、当たり前だか、今の御時世、ピアノがロクに弾けないピアノ科卒もいるので、立派なモンなのだ)。

 で、この先生の音大時代の副科がフルートだったそうです。フルートに憧れがあって、大学入学と同時に、ムラマツのEXを親に買ってもらって、ワクワクした気持ちでフルートの授業に臨んだそうです。

 4月から毎週授業…と言うか、フルートのレッスンがあったそうですが、いくら吹いても、全然音が出なかったそうです。無音のまま夏休みを迎え、やっと音が出るようになったのが、秋になってからだそうです。無論、夏休みの間も、ピアノの練習の合間を縫って、毎日毎日フルートの練習もしていたそうですが、それでも音が出るようになるまでに、半年かかってしまったそうなのです。

 「フルートって、なかなか音が出なくてね、ほんと難しい楽器だね」

 そんな感じで、音が出るまでに半年もかかってしまいましたが、その後の成長はあっという間で、3月には、大半の曲がフルートで吹けるようになってしまったそうです。まあ、ピアニストですからね。指なら自由に動くし、楽譜だって瞬時に読んでしまうわけで、最初の音出しの壁さえ乗り越えたら、後はらくらくだったそうです。

 ううむ、すごくうらやましい。けれど、色々な人の話を聞いてみると、大抵の人が、この人のような成長曲線を描いているようです。最初の音出しに苦労はしても、その後は、その人の音楽の素養とか実力とか才能に応じて、バンバン成長していくようです。

 私はフルートを手にした瞬間から、音は出ちゃったけれど、その後の成長は亀さんだからなあ…。ほんと、うらやましいです。

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2021年02月12日

久しぶりにファイフを吹いてみた

 まず、ファイフって何?と思っている人へ。ファイフは横笛です。ソプラノリコーダーを横笛にした…とイメージすればだいたい正解です。実際、音色もソプラノリコーダーっぽい素朴な音色です。ただ、横笛なので、縦笛であるリコーダーよりも音域は広そうです。
 ソプラノリコーダーは、私が吹くと、下のドから上のファぐらいまで使えます。音域は1オクターブと4音って感じでしょうか? 最大11度ぐらいです。でも、ファイフだと、軽く2オクターブは行きます。たぶん、3オクターブ目も行けるのでしょうが、運指が分からない(たぶんフルートの運指で行けると思います)のと、音色が美しくなくなるし、大抵の曲は2オクターブあれば吹けるので、あまり積極的にチャレンジしたいとは思いません。

 あと、基本的にC管なので、ハ長調の曲を吹くのは楽ですが、いわゆる黒鍵の音は苦手です。リコーダーの運指で半音を出せばいいのでしょうが、ちゃんと覚えていないので、トーンホールを半分塞ぐ(開ける)事で半音階に対応しています。つまり、ファ♯なら、右人差し指でトーンホールを半分だけ塞ぐ(開ける)事で出します。そういう原始的なやり方で対応していますので、臨時記号の多い曲や♯や♭が多い調の曲は大変です。

 難しい曲や、現代的な曲を吹くには向いていないかもしれないけれど、遊びでハ長調やト長調の曲を吹くには良いかもしれません。

 ファイフはそもそも鼓笛隊用の楽器なのだそうです。音域的にはピッコロとほぼ同じですが、ピッコロよりも音色は優しいです。

 楽器としてはゆるゆるで楽しいのですが、ちょっとだけ不満があるとすると…これは手の小さな人向けの楽器ですね。子供や女性には良いかもしれませんが、私ぐらいの巨体になる、楽器が小さすぎて、ちょっと大変です。でも、演奏できないほどではありません。 フルートの練習に煮詰まった時に、ちょっと気晴らしで吹くのに、ちょうど良い感じですね。

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2020年12月11日

私の楽器は吹きづらい

 私は二本のフルートを常用しています。練習用のヌーボ(プラ管)とレッスン用のアルタスA1307R(総銀)です。アルタスの方は、アゲハという名前を付けて愛でています。

 さて、ヌーボとアゲハですが、実は両方とも吹きづらい楽器です。どう吹きづらいのか言うと…

 ヌーボはウワバミです。息をいくらでも飲んでしまいます。ですから油断していると、あっという間に息が無くなってしまいアップアップになってしまいます。ヌーボを吹く時は、しっかりと腹筋を意識してブレスコントロールをしないと吹けません。ヌーボはいくらでも息を飲みますが、別段、少量の息では鳴らない…なんて事はありません。この楽器を吹くのに必要な息の量は、他の楽器とほぼ同じです。ですから同じように吹けばいいだけなのですが、いくらでも息を飲んでしまうので、ガンガン吹き込んでいくと、あっという間に息が足りなくなってしまうのです。危険だね。ブレスコントロールの大切さを身にしみて知らされます。

 ですから、値段が安価なので、初心者向けの楽器と思われやすいのですが、こんなにきちんとブレスコントロールをしないと吹けない楽器なんて、絶対に初心者向けではありません。

 アゲハは…と言うと、スイートスポットとでも言うのかな? 良い音で鳴る場所がやたらと小さい上に、少しでも乱暴に吹くと、すぐに音がダメになります。これ、何気にキツイですよ。アゲハをオーバーホールに出した時に、別のメーカーのフルートを代替器として借りたのですが、その楽器の吹きやすかった事…ほんと、涙がちょちょぎれちゃうほどでした。ああ、世間一般のフルートって、こんなに奏者に優しいんだ…と思いました。とにかく、息を吐き出す量と方向を常に意識していないと、ちゃんとした音色で鳴ってくれない楽器なんて、かなり手強いと思います。

 そんなわけで、私が常用している二本のフルートは、二本とも吹きづらいのですが、決して嫌いなわけではありません。二本とも、私には良いコートであり、トレーナーです。だって、これらの楽器を吹いているだけで、ブレスコントロールが上達するんですよ。他の楽器を吹いた時に、ビックリするくらいに簡単に吹けるんですよ。すごいでしょ?

 あと、ヌーボはそれほどではありませんが、アゲハは音色が素晴らしいのです。私の耳には鈴が鳴るような美しい音色なのです。世間一般のフルートって、見かけはキラキラしていますが、アゲハは見かけだけでなく、その音までもキラキラしているんですよ。

 だから、多少吹きづらくても、頑張って吹いちゃうんだよね。だって、フルートを吹いているだけで、お耽美な気分になれるんだよ、そりゃあ吹いちゃうよね。

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2020年12月04日

黒い譜面が吹けません(涙)

 フルートの話ですが、私、黒い譜面が苦手です。

 黒い譜面…というのは、細かい音符がたくさん詰まっている楽譜です。十六分音符とか三十二分音符とかがずらずら並んだような楽譜は、ほんと苦手なんです。ちゃんと吹けずに間違えちゃうんですね。

 「ああ、もう年寄りだから、指が回らないのかな?」なんて考えて、ちょっぴり諦めちゃった時期もあります。加齢が原因で出来ないのは、もうどうにもならないものね。

 でもね、練習を重ねて、吹けなかったフレーズが吹けるようになるにつれ、分かってきた事があります。多分私「指が回らないから吹けない」という事はないんじゃないかな? 少なくとも“指が回らないほどにテンポが速くて細かい曲”には対峙した事はなく、私が苦労してきた曲、たとえ譜面が黒くても、そんなに速くもなければ細かくもない曲であって、だからそれらの曲が吹けないのは、決して指が回らないのが原因ではない…のです。

 では、なぜ吹けないのか? 譜面がきちんと読めていなくて、それで吹けないのです。

 譜面がきちんと読めていない…とは? 色々な現象が考えられます。

 例えば、老眼のために譜面がぼやけて見えていて、それで読み間違えているので吹き間違える…とか。

 例えば、五線から上にはみ出しているような音の場合、きちんと見えていても、とっさにその音が何なのか分からずに、数えているうちに吹き間違えてしまう…とか。

 例えば、ちょっと面倒くさいリズム(付点系ですね)に迷ってしまって、パニクっているうちに間違えてしまう…とか。まあ、そんな感じです。

 おそらく、これらの諸問題は、きちんとしたメガネをかけて、読譜能力が向上すれば解決するんだろうと思います。だから、指の問題ではないのです。

 メガネに関しては、レッスンの時は、通常使用の老眼鏡よりも度の強い眼鏡をレッスン用として持ち込む事で改善されつつあります。読譜能力に関しては…ほぼ譜面が読めなかった私が、ここまで読めるようになった事をまず喜びたいと思います。でもまだ足りないんだよね。だから、さらに一層の上達を望むだけです。

 つまり、指がトロくて黒い譜面が演奏できないのではなく、脳みそがトロくて黒い譜面が演奏できない…ってのが、どうやら事の真相のようです。

 え? それって、ジジイだから吹けないのではなくて、バカだから吹けない?って結論になるのかな? バカは…ダメだよねえ。バカは死ななきゃ治らないもの、チクショー。

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posted by stone at 04:00| Comment(4) | フルートのエッセイ

2020年11月27日

フルートを吹いていて困っている事

 それは音量調整が上手くないって事です。

 単純に言っちゃえば「私が下手くそだから」なんだけれど、それにしてもフルートの音量調整は難しいです。

 普通に何も考えずに吹く分には困りません。

 楽譜に“p”とか“pp”とか書いてあって、それを実行しようとすると困ります。だって難しいんだもの。なるべく小さな音を出そうと頑張るけれど、ちょっと気を抜くと、音程が1オクターブ下がったり、楽器が鳴らなくなってしまったり、そりゃあもう大変なのよ。

 逆に“f”とか“ff”とか書いてあって、それを実行しようと頑張ると…「吹き過ぎ!」と先生に言われます。実際に、フルートって強く吹いても、大きな音が出るというよりも、割れたような美しくない音しか出ません。フルートって楽器は、ある一定以上の息を受け入れないみたいだし、その一定の線がかなり手前にあるような気がします。なので、大きな音とか強い音というのは出しづらいです。

 だから何も考えずに吹く分には楽しいフルートですが、音量調整の事を考えながら吹くと、音量増しであっても音量減であっても、持て余してしまうわけです。

 いやあ、音量調整難しい。これだけ音量調整が難しいと、演奏に感情を込めろと言われて、なかなか難しいものがあります。

 美しい音しか出ない楽器ってのは、それはそれで困りもんだよね。少なくとも、私レベルの演奏力では、感情表現ができるほどの音量調整なんて、無理難題で理不尽な命題なんだよね。

 はあ…。

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posted by stone at 04:00| Comment(6) | フルートのエッセイ

2020年11月20日

みんな材質に期待しすぎ

 フルートは、材質によって楽器の価値や質、音色が変わる…と、そういう思い込みが我々にはあります。洋銀よりも総銀が、総銀よりも9Kゴールドが、9Kゴールドよりも14Kゴールドが…なんていう序列を無意識のうちに持っている人もいます。

 事実、この順番で楽器のお値段は高くなっていくし、実際、演奏してみた感じでも、この順に楽器が良くなっているのは感じられます。だから、フルートにとって、材質の違いは大きな問題なのだなあ…なんて考えてしまうわけですが…。

 フルートって、打楽器とは違って、楽器そのものが音源になって音が出ているわけではなく、管内の空気が振動して音になって、それが聞こえるのです。つまり、鳴っているのは空気であって、フルートという楽器は、その空気の入れ物に過ぎないわけです。

 紙コップに入っていても、ペットボトルであっても、美しいヴェネチアグラスのコップであっても、その中に入っている液体が水であるなら、どれもこれも基本的には、入れ物の中のモノは同じモノ…と言えます。つまり、ここで大切なのは「何が入っているのか」であって「何で入れているのか」ではないって事です。

 楽器の値段が高くなるにつれ、楽器としての仕上がりが良くなり、楽器としての質も向上し、音色だって美しいものになるのは、ある意味当たり前と言えます。なぜなら、高い楽器ほど、熟練された職人が手間隙かけて一つ一つ手作りしているからです。良質な手工芸品なのです。そりゃあ素晴らしいに決まっています。つまり、フルートの楽器としての良し悪しは、それを作った職人さんの腕と、その楽器の製作にかけた時間や手間によって決まるのです。材質の違いは(私が思うに)二次的な要素にしか過ぎないだろうと思ってます。

 では、フルートの値段が高価になるにつれ、材質が変わっていくのは、私が思うに経済的な理由が強いのではないかと思われます。つまり、高価な材質を使って作られた楽器ならば、高価な値段をつけて販売されても、購入者は納得します。

 それに、楽器の値段を高くすれば、それに伴って、利幅を増やすことができます。安価な楽器は購入者も多いので、利幅が少なくても、多くの楽器が売れますので、総体としての利益は確保できます。一方、高価な楽器は購入者が限られるので、そんなにポンポンと簡単には売れません。なので、利幅を増やして、楽器を一つ販売する毎に多くの利益を確保しなければなりません。そのためには、購入者が高いお金を出しても納得できるような付加価値が必要なのです。

 その付加価値が、フルートの材質の違いなのだと思います。

 洋銀よりも銀の方が、銀よりも金の方が、高級な材質ですし、高級感が生まれるし、購入者も高級品を購入したという満足感を感じる事ができます。ですから、材質の違いは付加価値の違いであって、楽器の本質とは無縁な要素であると、私は考えます。

 洋銀を材質とした高級フルートは、現存していませんので、比較できませんが、銀を材質とした高級フルートと、金を材質とした高級フルートは、ともに存在します。両者を比較検討した際、そこに明確な優劣の差は無いと私は感じています。あるのは、奏者の好みとステージ映えぐらいです。材質の違いが楽器としての優劣につながるのなら、プロ奏者は全員、金のフルートを使っているはずですが、実際の話、銀のフルートを愛用するプロ奏者も大勢います。つまり、プロの目から見れば、その程度の違いしかないのでしょう。

 一般的に、重い楽器の方が音をよく飛ばす(これはオーディオの基本です)ので、同じ形態なら比重の重い金属で作られた楽器の方が遠くまで鳴ります。なので、比重の重い金で作られた楽器の方が、銀で作られた楽器よりも、遠鳴りがしそうですが、実際のところ、普通に楽器店で販売されているフルートの場合、銀の楽器は標準的な管厚のものが多いのですが、金の楽器の管厚は薄目に作られている事が多いです。これは金の楽器を銀の楽器同様に仕上げてしまうと、楽器が重くなってしまい(女性奏者の多い日本では特に)奏者に負担がかかるので、金のフルートは軽量化がはかられているので、結果的に、金のフルートも銀のフルートも、楽器の重量的にはあまり変わらない事になります。そうなると、遠鳴りに関しての金のフルートのアドヴァンテージ等は、無くなってしまいます。比重が重い金の特徴を活かすならば、金のフルートの管厚は標準〜厚めにするべきなのですが、実際はそうではないのです。

 つまり、そういう事だろうと思います。フルートの材質の違いなんて、その程度の違いしか、本来は無いのです。

 値段の高い楽器ほど、楽器としてよく出来ているとは思いますし、その目安として材質の違いに着目するのは間違ってはいませんが、だからと言って、材質の違いがダイレクトに楽器の良し悪しには直結しないのです。

 そういう意味では、我々は材質の違いに期待しすぎているフシがあるわけです。

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posted by stone at 04:00| Comment(8) | フルートのエッセイ

2020年11月06日

現代フルートの標準はゴールドなのかもしれません

 そもそもフルートという楽器は、そもそも横笛です。原初のフルートは、動物の骨(もものあたりの太くて長い骨)であったという説もありますが、そこまでさかのぼると、さかのぼり過ぎの感もなくは無いです。一般的は、ルネッサンス時代に使われていた木製の横笛を現在のフルートの原型と考えるのが妥当でしょう。

 最初は、木製の管体に穴のあいた、今の小学生が使っているリコーダーのような楽器だったと思いますが、やがてキイメカが付くようになり、その数も徐々に増え、やがてすべての半音演奏が可能となりました。これがバロック時代のフルートです。

 19世紀の半ばに、テオバルト・ベームによって金属製のフルートが作られるようになり、それが現代フルートの誕生であると言われています。

 ベームが作った金属製のフルートの材質は銀でした。銀は柔らかくて、重量もそこそこあったので、フルートの材質として選ばれたわけです。すでに楽器製作の金属材料としては真鍮が一般的でしたが、ベームはあえて真鍮を選ばずに銀を選んだわけです。その理由は…私は知りません。知っている方が教えて下さい。私が思うに…真鍮は金属としては硬いので、ベームは硬い金属である真鍮を避け、柔らかい金属である銀を選んだのかな?とか考えますが、当ってますでしょうか?

 というわけで、ベーム以来、標準的なフルートは銀製となったわけです。ただ、フルートが銀で出来ていると、結果として高価な楽器になってしまうため、洋銀や真鍮で作られたフルートも廉価版として販売されますが、それでも楽器としての標準の地位は、銀製のフルートでした。

 それが変わったのが、ベームから約100年たった20世紀の中頃でしょうか? それまで銀が主流だったフルート界に金のフルートが登場し、プロを中心として徐々に金のフルートの使用者が増えてきました。21世紀になった今、プロの大半が、またハイアマチュアの相当数が、金のフルートを愛用するようになりました。

 現代フルートの標準は、もはや金製のフルートなのかもしれません。

 金のフルートは、銀のフルートと比べると、若干、質量が重くなる傾向があります。楽器が重いために、強い息でも音が割れず、大きめな音で鳴らす事が出来るようになるわけで、大きな会場で演奏する事が多い現代フルーティストたちのニーズにかなった楽器なのかもしれません。

 私自身は、当分の間、銀のフルートを吹き続けるつもりですが、私の前にレッスンを受けている姉様がゴールドフルートに持ち替えたのを見て、今の時代の標準フルートは金のフルートなんだろうなあって思った次第でございます。

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posted by stone at 04:00| Comment(2) | フルートのエッセイ