2020年09月14日

2020声楽発表会 その4 反省

 数日経って、冷静になってから、当日の録音をじっくりと聞き直してみました。

 今回、何がダメだったのかと言えば“発声”がダメでした。まるで、キング先生のところで勉強していた頃のような声で歌っているのです。ううむ、呪縛だな。

 私の発声の基礎基本は、なんだかんだ言っても、キング先生のところで学んだ“キング式発声”なんだろうなあって思いました。キング先生のところを辞めて、Y先生のところに移って、数年掛けて、キング式発声を忘れて、普通の声楽発声に直してきたのですが、それでもやはり根っこのところには、最初に学んだ発声方法があって、今回のように調子が悪いと、その最初の姿が現れてしまう…という事が起こったようです。

 キング式発声方法は、ちょっと世間一般の普通と思われている声楽発声とは違います。ただ、違うだけであって、必ずしも間違っているとは言い切れないかもしれません。突き詰めて学べば、それはそれでひとつの発声方法なんだろうと思います。

 ただ、私は突き詰めて学ぶ前に、ノドが壊れかけてしまったために、中途半端な形でしか身についていません。途中で先生に追い出されてしまったって事もありますが、たとえそれがなくて、ずっと門下に残っていたとしても、おそらく私では、キング式の発声方法を学び終える事はできなかっただろうと思ってます。それくらい、私には合わない発声方法だと思ってます。

 でも、真剣に学んだんだよ。ある意味、今よりも真面目に真剣に愚直に学んだんですよ。ノドが壊れる直前まで、自分を追い込んで、前向きに取り組んだんですよ。そんなふうに最初に学んだ発声方法だから、本当にカラダに染み込んでいるんです。

 で、Y先生について、キング式の特徴の一つ一つを潰して、普通の発声方法に変えていったのだけれど、ついうっかりすると、慣れ親しんだキング式の発声になってしまうわけです。

 キング式の発声方法は、ノド声ではないのだけれど、ノド声とは紙一重な感じで、かなりノドを酷使する発声方法です。腹筋も鼻腔も積極的には使いません。メインはノドから口腔にかけての空間で、ここを十二分に利用して発声します。マスターすればカツーンとしたヌケの良い声になりますが、私はそこまでの習得はできず、いつもいつもノド声でしか歌えていませんでした。なので、私のそもそもの発声は、未熟なキング式発声方法…つまり、ほぼほぼノド声歌唱なのです。

 寝不足でカラダがほとんど使えなかった私は、そんなキング式発声方法由来の“ほぼほぼノド声歌唱”に先祖返りしてしまったわけです。

 この“ほぼほぼノド声歌唱”の欠点は、まず音色が悪い事です。聞いていて、聞き苦しい声になってしまう事です。でも、それは歌っている本人には分からないのです。むしろ歌っている本人は「いい声で歌えているなあ〜」と思っているのだけれど、後から録音などを聞くと、ほんと、泣きたくなるようなひどい声になっているんです。シクシク。

 さらに“ほぼほぼノド声歌唱”は、音程が全体的に下がり気味になり、聞いていて気持ち悪いのです。さらに決定的な欠点として、高音を出そうとすると、声帯が固くなって全く声が出なくなります。

 今回の発表会での歌唱が、まさにそんな感じだし、これは実に懐かしい感覚でもあったわけです。

 Y先生のところで声楽を学びなおして、約8年経ちますが、この8年間は一体何だったんだという思いです。Y先生から学んだ事が全くできなくなり、昔々に習った、違う系列の発声方法で歌ってしまうなんて、ほんと、Y先生に申し訳ないやら、自分が情けないやら…腹かっさばいて死んでお詫びしたいくらいです(ってのは、さすがに言い過ぎだね、ごめんなさい)。

 最近の私は、ちょっと調子に乗っていたんだろうと思います。高音Aが常用音域の音になり、手順さえ正しく踏めば、高音Bですら歌えてしまうようになったわけで、なんか天狗になっていたんだろうと思います。

 音楽の神様は、そこまで甘くはないわけで「アンさん、そんな有頂天になっていると、えらい目にあいますよ」って警告してくれたんだろうなあって思います。

 たかが寝不足ぐらいで、たかが体調不良なぐらいで歌えなくなるようでは、まだまだ未熟者だと思い知らされたわけです。もっともっと練習して、体調が悪いくらいではびくともしないくらいに、自動運転的に、いつでも、響きのある声で、脱力した豊かな声で、のびのびとした高音を駆使した歌が歌えるように、自分を鍛えていかないといけないんだなあと思い知ったわけです。

 だいたい「手順さえ正しく踏めば」という条件が付いている時点で、ダメなんだと思いました。手順なんて、無意識のうちに正しく踏めないとダメで、それ以前に、ノド声で歌ってしまう事自体もダメダメです。

 そのあたりが無意識で解決されているくらいに、練習をして、正しい発声を身に着けないとダメなんだと、今回の失敗から私は学んだわけです。

 やるべき事は「いつでもしっかりと腹筋を使って、支えた息と声で歌っていく事」と「声帯を自由に引っ張って楽に歌う事」です。前者はY先生から常に注意されている事です。注意を受けないくらいに自然にできるようにしないといけません。後者はまだまだ難しいです。ノドの脱力はもちろん、声帯周りのノドの筋肉をもっと自由に意思を以て動かせるようにしていく必要があります。

 でも、これらをきちんと身につけない限り、また同じような目に合うかもしれないのです。今回の件から、これらをしっかりと学んで、身につけて、自分のモノにしないといけません。

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 あ、最後に、発表会で歌った二重唱、ドニゼッティの「Verranno a te sull'aure/そよ風にのって」をアップします。「ランメルモールのルチア」の第1幕のフィナーレで歌われる名曲なんですよ。

 聞き苦しくてごめんなさい。でも気持ちは“全身全霊全力”で歌っているのですが、全然カラダが付いてきてないですね。ああ、情けない。
posted by stone at 04:00| Comment(2) | 録音音源付き記事

2020年09月13日

2020声楽発表会 その3 ダメなものはダメ。これが現実。

 今回の発表会では、私、4曲歌いましたが、すでに音源をアップした「Danza, fanciulla gentile/踊れ、優しい娘よ」と「L'alba separa dalla luce l'ombra/暁は光から」

は、第一部の最初の方で、2曲連続で歌いました。

 発表会は2部構成で、私の登場順番は2人目なのでした。発表会が始まってすぐに、こんな歌を聞かされたお客さんたちは、災難だね(ぼそっ)。特に、最初に歌った「Danza, fanciulla gentile/踊れ、優しい娘よ」は、発声練習代わりのノド慣らしとして選曲したのに、全然ダメじゃん。もう涙出ちゃう。

 ちゃんと歌えなかった事は、自分でも分かっているので、最初の2曲を歌った後は、しばらくの間、楽屋で凹んでいました。リハーサルはうまくいかなかったけれど、本番は火事場の馬鹿力が発揮されて何とかなるかな?…と前向きに考えていたのですが、やっぱりダメでした。

 3曲目は、第2部の最初です。プッチーニの「Non piangere, Liu!/泣くなリューよ!」です。
 この曲は(って、その前の曲もそうだったんだけれど…)最後の最後で、テノールとして、ありえない大失敗をしています。最後の高いBが、三度下のGになってしまいました。ううむ、ありえない。あまりにきれいにハマっているので、分かりづらい失敗だと思いますが…分かる人は笑ってください。これ、全然ダメなんですよ。

 一度袖に引っ込んだら、休むまもなく、最後の二重唱の「Verranno a te sull'aure/そよ風にのって」となりました。

 音源は明日の記事に添付してアップします。この曲もダメはダメだけれど、最後の曲だし、ここまでの失敗について、あれこれ反省もしたし、本日絶好調の妻にリードもされて、死力を尽くして歌いました。ノドで押した声で歌っているのは間違いないけれど、それでもなんとか、形には…なっているかも?って感じです。

 ああ、今回の発表会は、私的には“黒歴史”ですわ。

 何はともあれ、発表会が終わりました。

 発表会が終わった後の私は、極めて明るく振る舞っていたつもりですが、やっぱりだいぶ凹んでいたみたいで、周りの人たちに、余計な気遣いをさせてしまったみたいです。反省。

 なので、発表会が終わるや否や、この発表会は私の中では無かった事にしました。

 無かった事にしたら、この後の打ち上げの楽しかった事! 失敗なんて、目をつぶってしまえば、無いも同然だもの、平気平気。前向きに生きていきましょう。

 また来年、頑張ろっと。

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2020年09月12日

2020声楽発表会 その2 リハーサルからダメでした

 寝不足のまま起き上がって、発表会へ行く支度を始めました。9時半から声出しの予定が入っているので、それに間に合わせるべく行動開始です。

 9時過ぎに会場入りをして、しばらくホールのロビーで待機していました。そこへ先生方がやってきて、楽屋を案内してくれました。

 例年、楽屋は「男性楽屋」「女性楽屋」とざっくり2つの大部屋に分けて使用していたのですが、今年は楽屋も定員を減らされていて、みんないっしょに大部屋で…というわけには行かず、ちょっと工夫をして部屋割をしたんだそうです。で、今回は、我々夫婦で一部屋いただきました。夫婦で一部屋と言うのは、気を使わずに済み、実に気楽でした。その代わり、他の門下生との語らいの時間が無くなってしまうので、楽屋に閉じこもる…というのを、極力避けるようにして、なるべく皆と話すように心がけました。

 楽屋に荷物を置いて、一息ついたところで、声出しの時刻となりました。練習室を借りているので、そちらで声出しです。みんなが平等に声出しができるように時間で区切られています。我々は、二人同時に練習室に入って二人分の時間を同時に使います。別に声を出すだけだから、隣に誰がいたって関係ないし、相手が女房なら、散々家で練習しているところを聞かれているんだから、別にどうという事もないです。

 で、いつものように声出しをして…ちょっと声を使いすぎてしまいました。途中で妻に「あんまり真剣に歌っていると声が無くなるよ」と注意されていたのにも関わらずです。まあ、いつもの事です。

 で、声出しして、ちょっと休憩してから、本番リハーサルとなりました。ピアニストさんとの最終調整ですね。

 本番リハーサルで歌って、先生から注意されたのは、いつものように「歌いすぎ」という事です。もっとホールを信用して、軽く楽に歌いましょうって言われました。ホールって広いから、ついつい声を出しすぎてしまうんだよね。

 寝不足でも、中低音は(自分の感覚では)普通に声が出ますので、ついつい声が出すぎてしまいますが、いわゆる高音域は(自分の感覚でも)スカスカの声しか出ないし、本当の高音は全然は出ません。ここで「自分の感覚」という言葉を使っているのは、その時の私はそう思っていたって話です。実際は、ノド声で歌っていて、声がきちんと出ないので、ノドで押して、力任せに発声していたのです。だからY先生に「歌いすぎ」って言われてしまったのですが、実態は歌いすぎではなく、出ない声をむりやりに出していただけの話で、良い状態の声では無かったのです。

 で、リハーサルが終わったところで、全然歌えなかった私です。さすがに先生が心配して、妻に「体調でも悪いの?」と尋ねてくださったそうですが、そこで妻が寝不足(ってか徹夜ですね)の件を話したところ「寝不足じゃ声は出ませんねえ…」との事です。

 ちーん。私の今年の発表会は、ほぼリハーサルで終了してしまいました。

 自分たちのリハーサル(一番最初でした)が終わった後は、客席に降りて、他の人達のリハーサルを聞いて、全部終わったところで、お昼に行きました。それにしても、自分の調子が悪い時ほど、他の人の歌が輝いて聞こえるのは…なぜ?

 お昼は…うどんです。いつもはたっぷり食べる私でしたが、この段階で、結構凹んでいた私は、あまり食欲も無かったので、軽く一人前だけ(!)食べました。

 昼食が終わって、すぐに着替えて、あっという間に本番です。

 本番に関しては、あまり書くべき事はないです。

 今回も音源はアップします。本当にひどい歌唱なので、本音で言えば、今年はアップしたくありません。

 と言うのも、今までは、たとえダメダメな歌唱だったとしても、それはそれで全力を尽くした結果のダメな歌唱でした。ダメだったけれど、前向きの姿勢でのダメだったのです。たとえ失敗作であったとしても、私としては全力を尽くした上での、満足して納得してのダメなので、他人に何と言われようと、全然アップしても平気だったのですが、今回は違います。全力を出し切れていないのです。

 やるべき事をやれず、満足できず、悔いばかりが残った歌唱であり音源なんです。

 そんな失敗は、本当の失敗であって、本当のダメであって、なんかもう…「あ゛ーーー!」って感じなんです。だから、本当にひどいし、私も納得しています。

 でも、それも私。日頃、ブログで偉そうな事を書いているのですから、失敗した姿もアップしておかないと、バランスが取れないってモンっす。それに色々言い訳するよりも、音源聞いてもらった方が早いよね。という訳で、今回も音源をアップしています。

 今回は、2曲目に歌った、トスティの「L'alba separa dalla luce l'ombra/暁は光から」です。
 私的には、この曲が普通に歌えたら“本物のテノール”だと思ってますし、今回は晴れて本物のテノール入りができると思っていたのですが、結果はこんな感じです。出ない声をむりやり出そうとして、力づくで失敗しています。ほんと、聞き苦しい歌唱をアップして、ごめんなさい。

 遠いなあ〜。普通のテノールってヤツは…。

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2020年09月11日

2020声楽発表会 その1 眠れない!

 さて、お待たせしました。今年の声楽発表会の記事ですが…最初に書いてしまうと、今年は「勝ち負けで言ったら、負け」の発表会でした。私の中では惨敗。散々だったのよ。

 今年は、前日までは絶好調だったんです。体調も良く、歌も素晴らしい感じで歌えていました。これは本当に発表会が待ち遠しい…そんな感じだったんですよ。

 それが何故か、前日から当日にかけて、全く眠れなくなってしまったのです。一応、私、自分の睡眠は睡眠アプリで管理しているのですが、そのアプリでも睡眠時間が“0時間0分”だったのですよ。そんな事は、長く生きていて初めての経験でした。

 いつもどおりの生活をして、いつもどおりの時刻に、いつもどおりに布団に入ったのですが、そこから全然眠くならないのです。頭の中が勝手に活動して、どうでも良い事(本当にどうでもいい事なんです)が次から次へと思い浮かんで、全く頭が休めませんでした。

 それでもカラダは休めないといけないと思って、目をつぶって、布団の中でじっとしていました。一応、エアコンをかけて寝ているのだけれど、いくら部屋を冷やしても、カラダが熱くなり汗が止まりません。寝苦しくてたまらないので、少しずつ部屋の温度を下げていったのだけれど、さすがに22度まで温度を下げたら、そこから下へは(心理的に)温度を下げられませんでした。だってね、汗でびっしょりになっているのに、さらに室温を下げたら、今度は風邪をひいてしまいます。やむをえず、その設定温度のまま寝ていたのですが、結局、そのまま朝になり、活動開始時刻になってしまいました。

 なので、前日までは元気いっぱいで体調も良かった私でしたが、そんな夜のうちに体力を使い果たし、起き上がった時は、ちょっと疲れ気味だけど、それなのに頭はちゃんとすっきりしているんです…という、何ともな状態でした。

 一体、あれはなんだったのだろう? 次の日が楽しみすぎて興奮して眠れない? 小学生じゃないんだから(笑)。それに、今までの人生で、発表会以上に楽しみな事なんて、いくらでもあったし、そんな日もしっかりと寝てきたし、不眠症とは無縁な人生を歩んできた私です。なのに、なぜ? いきなり眠れない!

 発表会は楽しみでしたし、今回は難しい歌がばっちり歌えそうだったので、本当に期待もしていました。だけど、別に興奮状態ではなかったし、布団に入るまでは普通に冷静でした。最近は、寝付きもよく、布団に入ると、すぐに寝息をたてて寝てしまう人だったので、こんなに眠れないという経験も人生初でした。

 発表会当日は、一晩寝ていないのだから、きっと昼間眠くなってしまう…と心配していましたが、一度起き上がってしまったら、むしろ普段どおりで、全然眠くなりませんでした。ですから、発表会が終わった日の夜になっても、全然眠くなくて、このままだと2日連続で徹夜してしまうかも…と心配して、布団に入ったら、案外、すぐに寝てしまいました。やっぱり、すぐに寝ちゃうのが私だよね。これが平常運転です。

 だからこそ、発表会の日の寝不足(ってか不眠)が、実に実に不可解だったわけです。

 翌日、某所でお医者さんと話す事があったので、その件を相談したところ、やっぱり「その声楽発表会とやらが楽しみで、自覚はしていなかったのかもしれないけれど、やはり興奮していて、眠れなかったのだと思いますよ。もし気になるなら、睡眠導入剤でも使いましょうか?」と言われました。

 薬はきっぱりお断りをしましたが…第三者的視点で見ると、やっぱりそうなんだな。

 翌日の発表会が楽しみで眠れない…なんて、なんか恥ずかしいです。

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 あ、そうそう、発表会では4曲歌ったので、最初に歌った、イタリア古典歌曲の「Danza, fanciulla gentile/踊れ、優しい娘よ」をアップします。

 ちなみに、これがこの日のベスト歌唱です。これでベストですよ。信じられないでしょ。ああ、穴があったら、深堀りして、入りたい(涙)。
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2019年09月14日

発表会、さて後半です

 休憩中に客席に行って、録音機の電池を交換します。今までは、自分の歌を録音するために、自分の出番の少し前の曲から録音していましたが、今回は頻繁に舞台に出るので、客席を出入りしている余裕がないので、発表会全体を録音してしまう事にしました。まあ、発表会全体を録音…と言っても、それをまるごと保存するのではなく、自分たちの部分だけを取り出して保存はしますが、他の人の分はすぐに捨ててしまいます。だって、そうしないとHDDの容量がもったいないじゃん。

 それはさておき、発表会全体を録音するとなると、録音機の方の容量は大丈夫なのですが、電池がもたない事が経験的に分かっているので、休憩の時間を使って、電池の交換を行いました。

 電池も取り替え、後半の舞台に備えて楽屋に控えていました。後半は、自分の出番に加え、いよいよ今回客演するテノールのI先生が2曲ほど歌うので、それは聞き逃してはいけないと思い、先生が歌うたびに、舞台袖から生歌を聞いていましたので、ほんと後半は忙しかったんですよ。

 I先生が歌う姿を近くからまじまじ見て分かった事は…ノドが見事なくらいに脱力されている事と、その分、しっかり声を支えていらっしゃる事です。ううむ、レッスンのたびにY先生に注意されている事を、I先生はしっかりやっている…。Y先生に注意されて(でも出来ていなくて)いる事をしっかりやるだけで(これほどかどうかは別として)しっかり歌えるんだなあ…と良い見本を見せていただきました。

 今回、ノドが痛いのも、リハーサルの時に、声の支えを軽視してノドで歌ってしまったからだし、ああ“脱力と支え”って、ほんと大切だわ。

 それにしても、I先生のカツーンと出る高音は、なぜあんな事が出来るのかは、全く分かりませんでした。打ち上げの席でヒントをいただこうと思っていたけれど、I先生は打ち上げには出られなかったので、結局聞けずじまいでした…が、教えてもらったところで、すぐに出来るわけでもないから、それはそれで良しとしました。

 とにかく、脱力と支えの両立が大切だなって学べた事が、今回の収穫です。あとは、それをどう自分の中で習慣化して、血肉にして、実践していくか…です、それが実は難しいのだけれど。

 さあ、3曲目の順番が近づいてきました。この箇所では、私の前に妻が歌うので、私は舞台袖で妻の歌を聞きます。妻が歌っている時は、もちろん我々のピアニストさんも一緒に舞台に行くので、公式ピアニストさん(つまり、我々以外の方の伴奏を一手に引き受けているピアニストさん)は休憩となります。我々の出番がまんべんなく散らばっているのは、舞台構成上の都合もありますが、我々の出番は、同時に、公式ピアニストさんの休憩時間なわけで、もしも我々が自分たちのピアニストさんを連れてこなければ、公式ピアニストさんは、2時間近くに渡るすべての曲を一人で伴奏しまくるわけで、そりゃあ体力的に大変だよね。仕事とは言え、かなりきついですね。なので、ポツポツと我々が歌う事で、公式ピアニストさんは、休憩が取れるだけで、休憩の回数や時間が少なくても、休憩があるだけで、だいぶ違うでしょうね。

 妻の歌唱が終わり、いよいよ私の最後の出番となりました。


 曲は、ドニゼッティ作曲「愛の妙薬」より「Una furtiva lagrima/人知れぬ涙」です。うーむ、どうだろ? 実はこの音源が一番アップしたくなかった音源なんですね。だってね、こんな出来だもの。いやあ…練習段階では、もう少しマシに歌えるかなって思っていたんだけれど、本番ではこんな感じです。ノドの脱力に気をつけていたのはいいとしても、大切な息の支えが足りなすぎるんだよね。ああ、やらかしちゃったなあ(涙)。Y先生がおっしゃるには「本番では、練習の時以上にカッコつけて歌おうとして失敗しがちなんだよね」との事です。まさに、その通りです(涙)。やっちまったなあ…。

 ま、これが今の私の実力です。いやあ、現実を直視するって、心に刺さるなあ。

 さて、とにかくやり終えました。歌い終えました。出来はともかく、心は満足です。

 歌い終えたら、さっさと着替えて、急いでホワイエに行きました。だって、発表会が終演してしまったからです。せっかく来てくださった方を待たせちゃいけないからね。すっ飛んでホワイエに行きました…ので、録音機の回収を忘れてしまいました(汗)。私、ほんと、よく録音機の回収を忘れてしまうのだけれど、今回も回収し忘れてしまいました。片付けをしていたY先生が見つけてくださったので、事なきを得ましたが、そうでなければ、今でもホールに置いてあるかもしれない(汗)。

 とにかく、ホワイエに行って、お客さんたちにご挨拶をして、お話をして、誉めていただきました。こんな歳になっても、誉められるとうれしいですね。私は“誉められて伸びるタイプ”ではないので、誉めてもらえなくても、全然平気と言えば平気なのですが、それでも誉められて嬉しくないわけないです。次も頑張ろうって思います。次と言えば…1ヶ月後のクラシックコンサートなんだけれどね(汗)。

 発表会も終わり、打ち上げに行って、ためになる話、どうでもいいい話をたくさんして、門下の結束ってヤツを深めてきました。次の発表会ではオペラの抜粋版をみんなでやろう!と盛り上がりましたが、さてどうなるでしょうか? 実際にオペラをやるとなると、色々と越えなきゃいけないハードルが生じるんだね。でも、私的にはオペラをやりたいです。以前、ボエームをやった時は、大変だったけれど、すごく楽しかったからね。もしもオペラをやるなら、どんな演目であっても、私は頑張るし、きっとすごく楽しめると思うんだ。

 「高音へのアプローチが変わりましたね」とF先生に言われました。自分的には自覚はないし、実際本番ではコケちゃったので、これで良いのかどうか自信はないのだけれど、練習段階では、だいぶ楽に高音が出せるようになりました。このやり方が自分に合っているのなら、もっと突き詰めて安定して使えるようになりたいです。

 それにしても発表会、楽しかったです。所詮は、旦那芸の道楽でしか過ぎないのだけれど、それで人生が充実するなら、そこに越したことはないと私は考えています。ちっともストイックではないのですが、それでも真面目に取り組んでいるつもりです。だって、真面目に取り組まないと楽しくないじゃん。

 来年の発表会にも参加できるといいなあ。それにはまず、健康第一だよね。


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2019年09月13日

発表会、前半終了!

 さあ、いよいよ声楽発表会が始まります。

 私の出番は2曲目なので、イチベルが鳴ると同時にトップバッターの方と一緒に舞台袖に入って出番待ちをしました。ちなみに3曲目は妻なので、妻もピアニストさんもやってきました。ついでに言えば、4曲目や5曲目の方もやってきたので、舞台袖がすごく混雑してしまいました。舞台袖って広くないから、あまり早く来ちゃうとあっちこっちに迷惑がかかります。さすがに、4曲目と5曲目の方は、楽屋にお戻り願いました。

 トップバッターの方を激励して舞台に送り出して、こちらは心の準備を始めました。とにかく、声を前ではなく上に出して、ホールの力で声を響かせるように歌うこと…この事を第一に考えました。あとは、呼吸を深くして、息をたっぷり吐いて歌うこと。高音部分も力まずに(結局は力んじゃいましたが:汗)、声のポジションを高くしていって楽に発声する事。その程度の事を考えて、舞台に出ました。

 笑顔を作ってキビキビと動いて舞台中央へ。お客さんに挨拶をして、ピアニストさんにアイコンタクトでGOサインを出して、いよいよ歌い始めました。

 歌い始めてすぐに「響声破笛丸は二包飲んでおけばよかった」と後悔しました。やっぱりノド痛いよ(涙)。おまけに、2曲目という事もあるのかもしれませんが、会場の冷房がかなりキツめに入っていて、舞台に向けて冷風が吹いていました。歌っている私の顔、直撃です。ノドの水分が冷気に持っていかれて、かなりつらいです(涙)。

 歌とか演奏って、現地のライブで聞いてもらう分には良いのだけれど、こうして音源にしちゃうと、ライブでは目立たないようなミスもくっきり聞こえて凹みます。昨日の音源を聞いてお分かりかと思いますが、ノドに負担をかけないようにと心がけて、全体的に軽く歌っているつもりだったので、支えがだいぶ弱くなってしまい、ところどころ音程がフラットしているのが目立ちます。特に長い音符でフラットしていると凹みます。ああ、こんな歌を歌っていたんだあ…。高い音は、力むつもりはないのに、ついつい力んでしまうので、声がひっくり返ったり、割れたりしています。ダメだなあ…。まあ、まだまだな箇所がたくさんありますが、これらは“のびしろ”と言いますか“上達の余地あり”と解釈する事にして、今後のレッスンでは、これらの諸問題を改善していきたいと思います。

 とにかく一曲歌い終えた私は、楽屋に戻りました。例年は歌い終えたら、客席に行って、他の皆さんの歌を生で聞くようにしているのですが、今回は3回歌うので、歌と歌のインターバルが短い事と、門下でのコミュニケーション(ってか楽屋話)も大切にしようと思って楽屋に戻る事にしました。楽屋じゃあ、ここに書けないような色々な話をしました。

 そうこうしているうちに、同じテノールのMさんの出番がやってきました。Mさんが舞台で歌っている様子が楽屋に中継されるのですが、みんなクチを揃えて「いい声をしているなあ…」ってつぶやきます。実際、Mさんの歌声って美しいんですね。同じテノールですが、彼は美声で、私はそうではないわけで、声という楽器はそれぞれに固有ですから、他人をうらやんでも仕方ないのですが、それでもちょっぴりうらやましい私でした。

 Mさんの声は、リラックスして聞こえます。フワっとした感じの声なんですね。一方、私の声は突き抜けるタイプの声なので、聞いていて、ちっとも心が休まりません。Mさんはソロも歌う一方で、合唱も歌う人なのですが、私はソロしかできない人なんです。「隣の芝生は青く見える」って事もありますし、無い物ねだりだと分かっちゃいるけれど、私もああいう、聞いていてリラックスしちゃえる声で歌いたいものです。

 さて、そうこうしているうちに、再び私の出番がやってきました。今度は二重唱です。さっそく、舞台袖に控えました。やがて我々の出番となったので、舞台に出て歌いました。


 ヴェルディ作曲の歌劇「椿姫」の第一幕の二重唱「Un di felice, eterea/思い出の日から」です。短い二重唱ですが、かなり歯ごたえのある二重唱です。

 それこそライブじゃ誤魔化せたかもしれないけれど、録音で聞くと、あっちこっちダメダメって感じの仕上がりになっています。うう、凹む…。やっぱり、この二重唱は難しいです。でもまあ、難しい曲にトライする事で、ちょっとは上達するわけですから、常に前向きに挑みましょう。それに歌っている場は“演奏会”ではなく“発表会”ですからね。多少稚拙な歌唱であっても、それを暖かく見守るのが“発表会”ですから、そこに甘える事にします(ごめん)。

 まあ、ちゃんと歌えない事は最初っから折込済みですから、私は落ち込む事もなく『とにかくやりきった、やれる事はやった、全力は尽くした』という思いで舞台が戻りましたが、ピアニストさんはそうもいかず、なんかだいぶ落ち込んでいたみたいです。私的にはピアニストさんにはミスはなかったように思うのですが、おそらく本人にしか分からないミスがあったんでしょうね。それでだいぶ落ち込んでいました。やっちまったミスについては、取り返しがつかないし、リベンジは次回すればいいわけで、ここで落ち込んで、次の曲に影響を及ぼしてもいけないので、今はなるべく落ち込まない事が大切だね。

 なんて事を言っているうちに、休憩になって、第一部が終了となりました。


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2019年09月12日

発表会、本番開始まで…です

 さて、声楽発表会の話をします。

 当日は開場時刻(お客さんが入場する時刻)は13時ですが、当然、その前の時間で、ゲネプロ代わりのリハーサルを行います。

 発表会に参加する生徒さんたちは、広い範囲からやってきます。なので、比較的近所で、比較的若い人たちから、順番にリハーサルをやるのが、ウチの門下のやり方なので、リハーサルの順番はだいたい我々が一番最初となります。今回も我々が一番早いリハーサル順番となりました。

 まあ、我々の場合、歌のリハーサルだけでなく、ピアノのリハーサル(ってか本番のピアノにピアニストさんが慣れる時間)も必要なので、一番最初ってのは、実は有り難いんですよね。一番最初ならば、舞台のピアノさえ準備が整っていれば、早目にリハーサルを開始でき、その分、ピアニストさんの練習時間が取れますからね。

 という訳で、リハーサルを開始しました。

 まずはリハーサルだし、まだ午前中だし、ここで本気で歌って、声を使い切ってしまうのもバカバカしいので、軽めに手を抜いて歌いましょうって感じで歌い始めたのですが、会場はそこそこ広いし、そこの視覚的な広さに惑わされて、ついつい力んで歌ってしまいました。本当は、響きの良い会場なので、そんな必要はないのですが…。

 手を抜いて歌う…つもりだったので、カラダをあまり使わずに、結果、ノドで歌ってしまったので、ノドを軽く傷めてしまいました。馬鹿だね。

 なので、舞台で歌いながら、声を調整しました。とにかく、声を前に出してはダメで、こういう響きの良い会場の場合、声は上に出して、あとはホールの力を借りて、会場中に声を響かせるという感じで歌うのが良いのです。何度か歌いながら、あるいは、妻が歌っている時に客席に降りて、舞台の上の声と、客席で聞こえる事の違いを確認しながら、リハーサルが終わる頃に、どんな感じで歌ったら良いのかを、やっと確認しました。で、最後にダメ元で、響声破笛丸を一包飲んでおきました。

 だから、当日リハって大切なんだな。これで、当日リハで自分の声の響きを確認できなかったら、きっと力んだ声で歌って、曲の途中で声を無くして、大変な事になるはずでした。ああ、くわばらくわばら。

 当日リハを終えて、本番まで3時間ほどあるので、早目のお昼ごはんを食べる事にしました。

 お昼は、本番を控えているので、がっつり食べて満腹になってしまうと、お腹がパンパンになって、歌うのがつらくなるので、軽めに食べようと思っていたのですが、実際は…がっつり食べてしまいました。頭では軽めにしようと思っていても、空腹だと心が頭を裏切るんだよねえ。なので、食べ終わったたら、お腹が苦しくて苦しくて…食べ終わってから後悔してしまいました。

 食事を終えて、いつもなら他の人のリハーサルを見たりするのですが、それどころの体調ではなかったので、楽屋で必死に体操をしました。カラダを思いっきり動かして、血行を良くして、内臓の動きを良くして、便意をもよおして、少なくとも食べた分くらいは出して、少しでもカラダを軽くしようと頑張りました。はい、頑張りは通じて、多少はカラダも軽くなり、なんとか歌えるカラダに戻しました。いやあ、食欲って怖いなあ…。

 全員のリハが終わり、まだ開場まで少し時間があったので、その時間を利用してピアニストさんが練習することになり、その練習に付き合いました。付き合った…と言っても、私は歌いませんでしたけれど。

 で、ピアニストさんの練習も終わり、いよいよ開場となりました。私は楽屋に戻って、舞台衣装に着替えました。いよいよ本番が始まります。

 さて、発表会で私が歌った、トスティの「Il pescatore canta!/漁夫は歌う」の音源をアップします。


 どんな状況で歌ったのかは…また明日書きますが、本来ならネットにアップするような出来じゃあないよね。それは分かっているのだけれど、日頃ブログで偉そうにあれこれ書いているので、そんな私の実力を開示するのって、大切だなと思ってます。「あいつは、いつも偉そうに書いているけれど、こんな程度じゃん」と分かって欲しいというか、そんなに大した人物ではないと知らしめるのも、フェアな行いなんだろうなあって考えて、毎回、恥をさらしています。で、今回も大恥を天下にさらすわけです。だからと言って、私は別にMじゃないよ(笑)。


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2018年11月29日

2018 門下発表会 その4 今後の課題と見通し

 そうそう、ドナウディの二重唱「Amor s'apprende/ 愛は取り付いてしまう」の音源をアップしていなかったので、ここにアップします。これは、クラコンでの歌唱です。

 さて、門下の発表会が終わりました。後はいわゆる打ち上げです。打ち上げは基本楽しく飲み食いするのですが、今後の課題とか見通しとかの話も、少しだけしました。

 まず、私が高音苦手な件について。今回の発表会の歌唱を聞いて、三人の先生方の統一した見解は、すでにフィジカル的にも、テクニック的にも、高音を出せる状況にあるのだけれど、メンタル的な問題で、うまく行っていないのだろうという事です。

 メンタル的な問題とは「高音怖い」という苦手意識です。まずは苦手意識が前に出過ぎって事で、つまり“ビビリ”なので高音が出せないってわけです。ああ、メンタルを克服しないとね。

 フィジカル的には、弱さが問題ではなく(もっとも体幹部は決して強いとは言えないので、もっと鍛える必要はありますが)強さ、とりわけノドの強さが、高音発声の邪魔をしているのだろうとも言われました。つまり、フィジカルが過剰に強いので、それが邪魔して高音がうまく出ない…ってわけです。ノドが弱ければ、ノドに力が入りすぎるわけがないわけで(そんな事をしたらノド壊れちゃうし)、なまじノドが強くって、簡単に壊れないものだから過剰に力んでしまい、その力みが高音発声の邪魔になるわけです。ううむ、ノドの強さは私の個性だからなあ…。

 ノドの強さを克服するためには、声がひっくり返るように歌っていくのもやり方の一つだとは言われました。確かに、私の声は、滅多なことではひっくり返らないわけです。もっともそれはひっくり返らないように、ギアチェンジもしているわけですが、そのギアチェンジに問題があるわけです。

 通常のテノール発声では、Aまでは通常発声で、そこから上は半音ごとにギアチェンジをして歌っていくわけだけれど、私はメンタル的にビビりなため、F♯までは通常発声で、そこから先はビビってしまい、訳のわからないギアチェンジをしてしまい、それでダメになっているそうです。なので、ビビらずにAまでは通常発声のままで行き(これが超ムズい)、そこから上はこまめにギアチェンジをしていくようにしていく必要があるでしょうとの事です。難しいね。

 次に歌うアリアは何がいいの?…と、Y先生がA先生に尋ねていたけれど、A先生も困っていました。テノールのアリアには、初学者向けのモノって、ほぼ皆無だからね。

 歌曲に関しては、今現在はベッリーニをやっているけれど、今後も連作歌曲とか歌曲集などの大曲に挑戦しつづけていきましょうって事になりました。いくつか候補が上がりましたが、いよいよドイツリートに手を染めることになるかもしれません。これに関しては、決定したら、またブログに書いてみたいと思います。

 ちなみに、今現在、私が一番歌ってみたいドイツ系の歌曲集は、シューマンの「詩人の恋」なのですが、これはあっさりY先生に却下されました。理由は…メロディが美しすぎて、歌の勉強にならないから…なんだそうです。確かに「詩人の恋」は、歌手の技量がそこそこでも曲がいいので聞けちゃうんですよね。むしろ勉強するなら、歌の優劣がはっきり出るような、歌の出来次第で演奏の出来が大いに変わるようなモノで勉強しないと時間が勿体ないじゃないって事です。なので「詩人の恋」は、そのうち歌えばいいかって思ってます。

 まあ、私的には「ドイツリートよ、来るなら来い!」って感じです。イタリア近代歌曲は声をぶっ飛ばして歌えるので大好きですが、好きな事ばかりやっていては、歌は上達しません。ドイツリートで繊細な歌って奴を勉強するのも、いいかなって思っているわけです。

 ま、とりあえず、次回のレッスンは、歌曲はベッリーニ作曲の「Per pieta, bell'idol mio/私の偶像よ」と、オペラアリアの代わりにはビゼー作曲の「Agnus Dei/神の子羊」(あえて言えば、オラトリオ系のアリアですね)を歌います。どっちにせよ、ドイツリートをやるとしても、その後だね。

 ひとまず、これで今年の本番関係の連載は終了です。ありがとうございました。

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posted by stone at 03:30| Comment(2) | 録音音源付き記事

2018年11月27日

2018 門下発表会 その2 歌曲の本番です

 で、本番です。とは言っても、門下の発表会ですから、クラコンのようなアウェー感はなく、どこか落ち着いた感じがします。周りはみんな見知った顔ですし、Y先生もF先生も舞台袖で応援してくださってますし、伴奏のピアニストさんはいつものピアニストさんだし…あがるポイントとしては、会場が慣れていないホールってぐらいでしょう。まあ、慣れていないホールとは言え、初見参ってわけではありませんし、セットリスト的に二回目の出演ですし、いい感じで落ち着いて歌えます。

 出番がやってきました。ピアニストさんと励まし合って、Y先生に「いってきます」と挨拶をして、舞台に出ました。まずは歌曲です。レスピーギ作曲の「Invito alla danza/舞踏への誘い」です。

 まあまあ良い感じで歌えたのではないかと思います。時折、音程が不安定になっている部分とか、声から響きが落ちてしまっている部分とかありますが、まあこれが今の私の実力です。

 クラコンの会場よりも響きが短い分、フレーズとフレーズの間合いも短めに、推進力は強めな感じで歌いました。会場によって、歌い方って自然と変わるものです。

 一曲歌って、すぐに舞台袖に引っ込みました。あっさりしたものです。私と入れ替わりに妻が舞台に出て、チマーラの歌曲を歌いました。で、彼女が歌っている間に、私は舞台袖でY先生と譜面台の高さの調整です。二重唱の歌詞カードをクラコンでは手に持って歌いましたが、今回は譜面台を使いましょうってことで、その調整なのです。

 で、妻が歌い終わって舞台袖に戻ってくると、ステマネをやってくださっているY先生が譜面台を舞台にセットしてくださいました。さあ、今度は二重唱です。

 二重唱も、まあまあよく歌えたと思います。歌曲の二重唱は、オペラの二重唱と違って“誤魔化しが効かない”ので大変です。ある意味、合唱曲のような部分もあって、リズムも音程もきちんと合わせていかないといけません。まあ、私の苦手なタイプの曲です。でも、いつまでも苦手を避けていては上達なんてしませんから、今回は苦手な曲にあえての挑戦です。

 ちなみに、私には苦手なタイプの曲ですが、妻は合唱人なので、こういう曲は得意です。得意なために、練習が常に不足していましたが、なんとか本番に帳尻を合わせてきました。歌詞の暗譜にしても、本番直前まで暗譜ができず、歌詞カードの使用を提案してきたのは妻ですが、彼女は本番当日にはしっかり暗譜ができていて、むしろ歌詞カードに頼ってしまったのは、私の方だったりします。なんかなー、ダメじゃん、私。

 ただ、いつも感じていますが、声のボリュームの差はいかんともし難いです。特に今回は声をまとめるために、私と妻が近寄って歌いましたが、この曲は二人の歌手に同じだけの声量が求められる曲なのですが、私は彼女のような小さな声では歌えないし、彼女はこれ以上大きな声では歌えないし、ほんと、ハーモニー的には難しいです。声のまとまりはよかったでしょうが、演奏の完成度としては、どうだったでしょうか?

 とにかく、二重唱を無事(?)に歌い終えた我々は、ピアニストさんと一緒に(ピアニストさんは3曲連続だったのです)舞台袖に引っ込みました。これで我々の第一部の出演は終了です。第一部の残りを客席で聞いて、休憩時間に楽屋に戻って、一息つきました。

 楽屋に戻れば、門下の皆さんと楽屋トークです。今回の発表会は、我々二人と、バリトンのKさんの3人だけが、第一部と第二部の両方に出演で、他の方々はいずれか一方に固めて歌います。まあ、私はまとめて3曲歌うよりも(アリアが大変なので)2つに分けてもらえてうれしかったのですが、Kさんは二度も舞台にあがるのが、ちょっと億劫だったみたいで、1回にまとめてもらいたかった…ってなことを散々楽屋でこぼしていました。私なんかは、複数回舞台に出られてうれしいのですが、そのあたりの感覚って人それぞれで面白いなあって思いました。

 やがて休憩時間も終わり、第二部が始まりました。皆さんは、そのまま楽屋で寛いでいるようですが、私は他の人の舞台を見たいので、さっそく客席に向いました。

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2018年11月23日

クラコン2018 その4 反省はまだしない

 で、二重唱が終わり、妻が退場しました。舞台には私が残って、最後のアリアを歌います。私の次に出演予定になっているギターアンサンブルの方々は、妻が帰ってきたタイミングで舞台に出ようとしたそうですが、私が歌い始めたので、慌てて引っ込んだんだそうです。プログラムには3曲歌うと書いてあるのに、何を勘違いしたんでしょうね?

 で、ヴェルディです。

 このアリアは、音域的には歌えるはずの曲なのですが、今まで何度もブログに書いてきたとおり、やっぱりちゃんとは歌えませんでした。高音にビビる癖は、改善されませんでした。そういう危険ゾーンを数箇所残したまま本番を迎えたわけです。

 クラコンでは、最初の危険ゾーンはヘマってしまいましたが、その他は…ぎりぎり通過できた…かな?と思います。やはり響きの良いホールで歌うと、よく歌えるのではないかなって思いました。レッスンを含めて、これまでで一番良い出来に歌えたと思います。ただし“一番良い出来”と言っても、あくまでも“当社比”であって、冷静に聞いてみると、まだまだアレコレ不足があります。ああ、残念。

 自分の本番、妻の本番と、ミスをしてしまったピアニストさんも、最後になる私の本番では、なんとかメンタルの切り替えが出来て、目立つミスなく(ミスなんて、分からなければしてもしなくても一緒です)弾いてくれました。やったね。

 で、歌い終えて、舞台袖に戻って、妻と一緒に会場ロビーに行きました。見に来てくれた方々にご挨拶です。今回は…ダメ出しはなく、褒めていただくばかりでした。うむ、会場に大いに助けられ、ミスの目立たない歌唱になったようです。妻が「実は本番が今までで一番良かったんですよ」などと、いらない情報を開示してくれました(へへへ)。

 ご挨拶が終わって、ホールに戻って、録音機を回収して、楽屋に戻って、着替えです。すでにバリトン氏は帰っていました。その代わりに、ギター・アンサンブルの方々のギターケースがたくさん置いてありました。彼らは、舞台へはケースでは楽器を持ち込まないんですね。たぶん、フルートの人なら、ケースごと舞台に持ち込んで、舞台袖で楽器を組み立てそうな気がします(それはH門下だけの話かな?)。

 と言う流れで分かるとおり、実は本番で使った二重奏の歌詞カードや舞台袖に持ち込んだ楽譜の回収を忘れてしまいました。いやあ、失敗失敗。以前のクラコンで録音機を会場に忘れてしまった事があったので、録音機の回収は気をつけていたのですが、楽譜を忘れてしまったのは、今回が始めてです。次からは、楽譜の回収にも気をつけないといけませんね。

 で、妻は帰宅後すぐに歌詞カードや楽譜が無い事に気づいて、会場まで戻って、これらを受け取ってきましたが、私が楽譜が無い事に気づいたのは、翌日の自宅練習の時です。で、歌詞カードや楽譜がない事に気づいた私が、妻に尋ねたところ、妻が私の分も合わせて持ち替えてくれていたので、事なきを得たわけです。しっかり者の妻を持った私は幸せモノです。

 今回の演奏は、私達歌い手もピアニストさんも、色々と思う事がありました。このリベンジは、翌週の門下の発表会でする事を誓いました。でも、今、反省をすると凹むので、反省は門下の発表会が終わってからしましょうとも約束しました。

 さあ、次は門下の発表会だ。頑張るぞ。

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